米投資銀行ゴールドマン・サックスのアナリストは、暗号資産(仮想通貨)のビットコインと、伝統的資産クラスの1つである金(ゴールド)が、互いに互いの市場を「食い合う」ようなことは起きないとする見解を明らかにした。
「ドルの価値が弱くなる環境の中で、二つの資産(ビットコインとゴールド)が互いに食い合うようなことはないだろう。両資産ともにそれぞれ十分な成長余白がある」と同行のアナリストは直近のリサーチノートで述べた。
ゴールドマンのアナリストは、金は引き続きディフェンシブな資産として機能し、ビットコインはよりリスクオン資産で、投資のポートフォリオのなかでは役割が異なるとコメントした。
同アナリストは、ビットコインと金の直接的な相関性には触れていないが、ビットコインと銅や亜鉛、スズなどの非貴金属との強い相関性を指摘。非貴金属商品の価格は昨年10月以降、上昇した。
「ビットコインは昨年末頃から、ベースメタルとの相関性を表すようになってきた。長期的な成長ストーリーに加えて、インフレヘッジとして機能した」(同リサーチノート)
また同アナリストは、暗号資産の相場が比較的に、インフルエンサーや著名投資家などの動きに敏感である特徴を指摘。例として、米証券取引委員会(SEC)がリップル社を訴えた後に、暗号資産のリップル(XRP)が急落したことをあげた。
|編集:佐藤茂
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|原文:Gold and Bitcoin Won’t ‘Cannibalize’ Each Other: Goldman Sachs Analysts