ビットコインは8,000ドル台で頭打ちか。リップルなどアルトコインは上昇続く:チャート分析

4月以降急上昇を続けるビットコイン相場。5月14日には価格が90万円を超え、2018年12月15日の直近底値(35万5,355円)の2.5倍の水準に達した。100万円の大台到達への期待と急反落への警戒が交差する中、チャートは価格の頭打ちを示唆している。

ビットコインなど仮想通貨の価格チャートを分析するアカウントCoinDesk Marketsは14日、「ビットコインは8,000ドル(約88万円)付近で足踏みし、アルトコインは上昇基調に入りそうだ」とツイートした。

ビットコインのこの1年の最高値は、2018年5月15日の8,690ドル。以降、上昇局面でもなかなか8,500ドルの壁を超えられないでいる。

アルトコインのうち、リップル(XRP)は特に価格上昇が目立つ。ドルベースで2018年12月以来の0.4ドル台を回復し、5月15日11時時点では0.44ドル前後で推移している

この要因の一つとしてはサンフランシスコに拠点を置く仮想通貨取引所コインベースが13日(NY時間)、XRP取引をニューヨーク州在住者に開放したことが影響として大きいと考えられる。コインベースの発表後、リップル価格は一気に20%上昇した。

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また、5月15日はビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォークが予定されている。今回のハードフォークでは前回(2018年11月15日)のような通貨の分裂はなく、ネットワークのスケーラビリティ向上に主眼が置かれている。

ハードフォークでは複数の改善点が予定されているが、特に大きな意味を持つのは「楕円曲線デジタル署名アルゴリズム」(ECDSA)から「シュノア署名」(Schnorr Signature)への変更だ。 取引(トランザクション)の正当性を保証する証明の方式を変更することにより、データの縮小を実現するもので、より多くの取引を処理することが可能になる。
ビットコインキャッシュの性能の向上が見込まれるため、市場への一定の影響が考えられる。

文:CoinDesk Japan
編集:浦上早苗
写真:shutterstock