スリルとステータスで高リスク投資を好む“BAME”とは:英FCA調査

「投資のスリル」と「資産を所有しているというステータス」が、暗号資産やFXのような「ハイリスク」な投資を行う若年層を増加させている。英金融行動監視機構(FCA)は、実施してきた調査の結果をまとめた。

23日に発表された結果報告によると、高リスクの投資を行う投資家は、これまでの伝統的な投資家に比べて、「BAME」と呼ばれる多様なバックグラウンドを持つ傾向があるという。

BAMEとは、「Black(黒人)」と「Asian(アジア人)」、「Minority Ethnic(少数民族)」の頭文字からなる言葉。

投資情報の取得状況については、YouTubeやソーシャルメディアへの依存度が高く、広く普及している投資アプリを利用している可能性が高い。暗号資産などに投資している人の約59%は、大きな経済的損失に耐える手段を持っていない可能性があることを認めている(調査結果)。

FCAは、10人に4人以上は投資のリスクとして「お金を失うこと」を想定しておらず、78%は売買のタイミングを「直感と経験」に頼っていると述べた。

「挑戦や競争、目新しさが、お金を貯めたいなどの従来の現実的な投資目的よりも重要になっている」とFCAは結論づけている。

FCAは1月、個人投資家が直面する投資リスクを考慮し、暗号資産のデリバティブ商品の個人への販売を禁止している。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:FCAのWebサイト
|原文:‘Thrill’ and ‘Status’ Driving Young People to Crypto Investment, Says UK Financial Watchdog