●ビットコイン(BTC)は6日16時(日本時間7日6時)時点、58,246.41ドル付近で取引され、過去24時間で1.31%下落した。
●過去24時間の価格レンジは、57,421.85~59,484.20ドル(CoinDesk 20のデータ)。
●1時間足チャートは、10時間平均と50時間平均を下回っており、テクニカル分析では弱気シグナルとなっている。
先物プレミアムは再び上昇
このところのビットコイン(BTC)の値動きは、アルトコインの上昇に比べるとエキサイティングなものではなかった。
ビットコインはこの1週間、56,552ドルから60,102ドルの狭いレンジで取引されている。一方、イーサリアム(ETH)は20%以上値を上げ、2,100ドル超の史上最高値を記録した。
一方、ビットコインのデリバティブ市場のトレーダーは、将来の価格上昇への期待を強めている。
FTX、ビットメックス(BitMEX)、デリビット(Deribit)、バイナンス(Binance)のような個人投資家向けデリバティブ取引所では、強気投資の指標となる「先物プレミアムレート(年率)」が平均22~25%となっている。一方、機関投資家向けのシカゴ・マーカンタイル取引所では約13%。
先物プレミアム(先物価格と現物価格の差)の上昇は、このところビットコイン価格が比較的横ばいで推移しているにもかかわらず、多くの個人投資家は価格上昇を予測していることを示している。
「価格上昇を期待するトレーダーが、積極的にロングポジションをとっている」とアーケーン・リサーチ(Arcane Research)のリサーチ責任者はコメントした。
強気姿勢を強めると、反発時のリスクも大きくなる。
ビットコイン先物市場は2021年第1四半期(1月〜3月)、275億ドルのロングポジションの清算を経験している。これはビットコインが2020年末から2021年にかけて上昇したことで、市場に膨大なレバレッジが積み上がったことを反映していたとアーケーン・リサーチは4月6日に発行したニュースレターで指摘した。
「先物プレミアムが高くなり過ぎた時はいつも懸念が生まれる。市場が過度に自信を持ち、レバレッジをかけていることを示しているからだ。このような状況は通常、ポジションの清算や急激な引き下げにつながるため、トレーダーは現在の環境ではリスク回避を検討すべきだろう」(アーケーン・リサーチのニュースレター)
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:CoinDesk Bitcoin Price Index
|原文:Market Wrap: Bitcoin Futures Premium Rises Again Despite Bitcoin’s Relatively Flat Performance