米大手暗号資産取引所のコインベース(Coinbase)は14日、株式をナスダックに直接上場した。暗号資産業界にとっては歴史的な1日となったが、取引初日は初値から14%下落して取り引きを終えた。
14日13時30分(日本時間15日3時30分)頃、381ドルの初値をつけたコインベース株(NASDAQ: COIN)は、一時429.54ドルまで上昇。その後1時間半で100ドル以上下落し、終値は328ドルとなった。この価格は上場前の非公開市場で取引された348ドルを下回った。
「上場の瞬間に向けて興奮は高まった」とFundStratのアナリスト、デビッド・グライダー(David Grider)氏はコメント。ナスダックは13日夕に、コインベース株の参照価格を250ドルに設定していた。
14日、コインベース株は一時400ドルを超え、希薄化した株式数に基づく時価総額は1000億ドル(約11兆円)に膨れた。終値ベースでは、コインベースの時価総額は発行済み株式数を1億9920万株とすると、約650億ドル(約7兆1000億円)となる。
「今後3~6週間で、株価は上昇していくだろう」と暗号資産投資会社Arca Fundsの最高投資責任者(CIO)ジェフ・ドーマン(Jeff Dorman)氏は述べた。
CoinDesk Researchがまとめたデータによると、コインベースの直接上場は、他のテック系企業の直接上場と似たような取引初日となった。
「当然、ボラティリティは高い。巨大テック系企業の取引初日によくあることだ」とコインベースの取締役会メンバー、フレッド・エルサム(Fred Ehrsam)氏は14日、CNBCに語った。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
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|原文:Coinbase Soars Early on First Day of Trading Only to Fall 100 Points, Close Below Opening Price