米ギャラクシーデジタル、BitGoの買収で協議:関係者

マイケル・ノヴォグラッツ氏が率いるギャラクシーデジタルが、暗号資産のカストディ(管理・保管)サービスを手がけるBitGoの買収に向けた協議を進めている。事情に詳しい関係者への取材でわかった。

協議の詳細は定かではないが、関係者の一人によると、伝統的な金融機関がギャラクシーと共同でBitGoの買収協議に参加する可能性もあるという。

BitGoのカストディサービスは、日本の暗号資産企業にも利用されている。BitGoは過去にペイパルとも買収協議を進めてきた。CoinDeskの取材では、ペイパルは当時、BitGoに対して7億5000万ドル(約809億円)の買収提案を行ったが、合意には至らなかった。

その後、ペイパルは暗号資産のカストディ企業Curvを買収することで合意している。ギャラクシーとBitGoはそれぞれ、今回の買収協議についてのコメントを控えいてる。

BitGoはこれまで6度の資金調達を行い、6950万ドルを調達してきた。ギャラクシーデジタルもBitGoに出資する1社である。暗号資産の市場規模が拡大するにつれ、カストディのニーズはさらに高まっていくことが予想される。BitGoは現在、世界50カ国で約350の顧客企業を抱える。日本では、暗号資産取引所を運営する楽天ウォレットやLINE傘下のLVCなどがBitGoのサービスを利用している。

米コインベースやフィデリティ・デジタル・アセッツ(Fidelity Digital Assets)、Baktなどがデジタル資産のカストディ事業でBitGoと競争関係にある。

関係者の一人は、カストディ事業を保有していないギャラクシーが独自のカストディサービスを展開しようとする意図は理解できるとコメントした。

ノヴォグラッツ氏は、米投資会社フォートレス・インベストメント・グループなどでヘッジファンドのマネジャーを務めた後、ギャラクシーの最高経営責任者(CEO)に就任した。

|編集:佐藤茂
|トップ画像:Shutterstock
|原文:Mike Novogratz’s Galaxy Digital Said to Be in Talks to Buy Crypto Custodian BitGo