●ビットコイン(BTC)は日本時間22日6時時点、55,502ドル前後で取引され、過去24時間で1.9%下落。
●24時間レンジ:54,565ドル~57,043ドル(CoinDesk 20のデータ)。
●1時間足チャートは、10時間移動平均と50時間移動平均に接近しており、テクニカル分析では横ばいシグナル。
ビットコインはほぼ1カ月間、55,000ドルを上回る水準で推移している。CoinDesk 20のデータによると、ビットコインがこの水準を下回ったのは3月26日まで遡る。
4月、ビットコインのドミナンス(TradingViewが算出した市場占有率)は低下している。当記事執筆時点、ビットコインのドミナンスは51%、4月1日から10%近く下落。年初には70%を超えていた。
「トレーダーはほかでチャンスを探している。これは弱気ではなく、暗号資産に対する自信の表れと言える」と証券会社トレードステーション・グループ(TradeStation Group)のDavid Russell(デビッド・ラッセル)氏は指摘する。
コインベースのナスダック直接上場の後、ビットコインの価格は横ばいの状況が続き、4月14日に記録した史上最高値64,829.14ドルを超えることはできなかった。
「予想通り、4月14日の『コインベース・トップ(コインベース上場が牽引した高値)』は、週末のレバレッジ解消の売りにつながった」とQCP Capitalは21日、投資家向け文書で述べた。
コインベースの上場から1週間、トレーダーは他の市場に目を向けている。21日の主要な暗号資産取引所での現物(スポット)取引量は平均よりも少なく、CoinDesk 20がチェックしている8つの主要暗号資産取引所では30億ドルを下回った。
広がるインフレの兆候
米ドルのインフレ懸念は今後も暗号資産投資の主要な原動力であり続けるだろうと、トレードステーションのラッセル氏は米CoinDeskに語った。
データサイトのInflation Toolによると、過去10年間、米ドルの購買力は低下しており、2011年には100ドルだったものに2021年は118ドルを支払っている。
「P&Gが値上げしているのに、連邦準備制度理事会(FRB)は金利を上げていない。インフレの兆候は経済全体に広がっている。インフレと希少価値は、暗号資産の新たな牽引力として浮上する可能性があり、来週のFOMC(米連邦公開市場委員会)の会議に注目している」とラッセル氏は述べた。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:Inflationtool.com
|原文:Market Wrap: Bitcoin in Neutral at $55.5K as Ether Continues Bull Run