Apple、Microsoftの株式をトークン化──バイナンスがサービス拡大、規制当局は警戒強める

暗号資産(仮想通貨)取引所のバイナンス(Binance)が、世界の大手企業の株式をトークン化する取り組みを強化しようとしている。

バイナンスは26日、アップル(Apple)とマイクロソフト(Microsoft)、ビットコインの大量保有で知られるマイクロストラテジー(Microstrategy)の株式をトークン化するとブログで発表した。

トークンは、同取引所が発行するステーブルコイン「バイナンスUSD(BUSD)」を使って、通常株の100分の1から購入できるという。

バイナンスの株式トークンは、従来の証券取引所で取り引きされている株式をトークン化したもの。ブログによると、株式トークンはドイツの投資会社CM-Equity AGが管理する原資産の株式に対する預託ポートフォリオに裏付けられている。

バイナンスはすでに米電気自動車大手テスラ(Tesla)と暗号資産取引所のコインベース(Coinbase)の2社の株式をトークン化している。しかし、バイナンスは株式の販売に必要なライセンスを取得していないとする規制当局の反発を呼んでいる。

バイナンスは、「市場の需要に対応する」と述べ、今後もさらに株式トークンを提供する可能性があるとしている。

マイクロストラテジーの株式トークンは26日13時30分(協定世界時=日本時間22時30分)、アップルの株式トークンは28日、マイクロソフトの株式トークンは30日に提供される予定だ。

株式トークンは、従来の証券取引所が開いている時間(原資産となる株式が取り引きされている時間)のみ取引可能で、中国本土やトルコ、アメリカなど、CM-Equityが定める制限地域の居住者は利用できないとブログには書かれている。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:ニューヨークにあるアップスストア(Shutterstock)
|原文:Microsoft, Apple, Microstrategy to be Listed on Binance as Tokenized Stocks