DeFi(分散型金融)とその暗号資産(いわゆる「DeFiトークン」)が、暗号資産市場での存在感を強めている。価格は上昇し、大手暗号資産取引所への上場や取引高が著しく増え続けている。
その結果、複数のDeFiトークンが、信頼できる暗号資産取引所での取引高を基にする「CoinDesk 20」に加わった。
4月26日に発表された2020年10月~12月期(第4四半期)と2021年1月~3月期(第1四半期)の取引高にもとづく最新のCoinDesk 20には、AAVE、ファイルコイン(FIL)、The Graph(GRT)、NuCypher(NU)ポルカドット(DOT)、ユニスワップ(UNI)、ヤーン・ファイナンス(YFI)の7種類の暗号資産が加わった。このうち6つはDeFiアプリケーション、またはその関連サービスのネイティブトークンだ。
・AAVE:分散型融資サービス
・ファイルコイン:分散型データストレージアプリケーション
・The Graph:DeFiプロジェクトに対するデータ提供サービス
・NuCypher:分散型アプリケーションが共有するデータを暗号化するためのプライバシーアプリケーション
・ポルカドット:複数のブロックチェーンを統合するためのスマートコントラクトプラットフォーム
・ユニスワップ:分散型取引所と自動マーケットメーカー(AMM)
・ヤーン・ファイナンス:分散型融資サービス
5つはイーサリアムのERC-20トークン
AAVE、The Graph、NuCypher、ユニスワップ、ヤーン・ファイナンスはいずれもイーサリアム規格に準拠した「ERC-20トークン」で、イーサリアムブロックチェーン上で動く。ファイルコインとポルカドットは、独自ブロックチェーン上でそのサービスとトークンを運用している。
これらの暗号資産の多く、特にDeFiトークンは、CoinDesk 20の選定のもととなっている暗号資産取引所に上場されたが、取引高は増加している。
一方、CoinDesk 20から外れた暗号資産は、コスモス(ATOM)、ダイ(DAI)、イーサリアムクラシック(ETC)、カイバーネットワーク(KNC)、OMGネットワーク(OMG)、オーキッド(OXT)、0x(ZRX)。
CoinDesk 20は、Nomicsがまとめた8つの取引所のデータを使用しており、取引所は2019年と2020年に発表された取引高の検証に関する3つの研究をもとに選定・検証されている。ビットフィネックス(Bitfinex)、ビットフライヤー(bitFlyer)、ビットスタンプ(Bitstamp)、コインベース(Coinbase)、ジェミニ(Gemini)、イットビット(itBit)、クラーケン(Kraken)、ポロニエックス(Poloniex)だ。
注:ポルカドット、ユニスワップ、ヤーンファイナンスは、CoinDesk 20の前回の更新時にリストに加えられるべきでしたが、計算に誤りがあり、リストから外れていました。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:Nomics
|原文:DeFi Reshapes the CoinDesk 20