暗号資産(仮想通貨)交換業を行いながら、民間発行のデジタル通貨の研究開発を進めるディーカレットが、イーサリアム(ETH)のマイニング機器の小口販売と運用サービスを始める。
このサービスは、ディーカレットがマイニング機器を購入する個人と法人に対して機器の設置やメンテナンスを行い、ユーザーは暗号資産のマイニングから得られる報酬を受け取るというもの。同社はすでに、ビットコインを対象にしたサービスを展開しているが、今回初めてイーサリアムを加えた。
10日の発表によると、ディーカレットは5月31日~6月13日の期間で、米半導体大手のNVIDIAが製造するグラフィックカード「NVIDIA CMP30HX」の販売・運用サービスの募集を行う。
同社はユーザーに代わって、グラフィックカードを搭載したイーサリアムのマイニング機械を海外のデータセンターに輸送・設置し、運用と保守を行う。マイニングマシンの設置と稼働開始は、7月を予定している。
マイニングには、大量の計算力を生み出すマシンの調達能力と、安定的に稼働させるための技術力が必要で、個人の同市場への参入に対するハードルの高さが課題としてあった。
イーサリアム(ETH)の価格は9日、3980ドルに達し、史上最高値を更新している。DeFi(分散型金融)やNFT(ノンファンジブル・トークン)における用途の広がりが期待され、イーサリアムに注目するトレーダーが増加している。
ビットコインの価格が年初から2倍に膨れたのに対して、イーサリアムは4倍になっている。
|編集:佐藤茂
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