「ドージコイン現象」でイーサリアムの取引手数料が高騰している。
BitInfoChartsとBlockchairのデータによると、イーサリアムの平均取引手数料は現在64ドル。イーサリアム規格に準拠したERC-20トークンであり、「ドージキラー」の異名を持つトークン「SHIB」などの模倣コインの需要の伸びが、手数料を押し上げている。
This dumbass token SHIB and all exchanges listing it really set a bad precedent. Now these new SHIB copycats are quite literally rekting Ethereum’s gas fees. Look at the most recent blocks and transactions with the highest gas. It’s all these meme tokens pic.twitter.com/F7T3bOpKHw
— Larry Cermak (@lawmaster) May 10, 2021
「この馬鹿げたSHIBトークンと、それを上場した取引所は、悪い前例を作ってしまった。こうした新しい模倣トークンは、まさに文字どおりイーサリアムの取引手数料を奪い合っている。この高騰した取引手数料を見てほしい。ミームトークンが原因だ」
イーサリアムの取引手数料は「ガス代(gas)」と呼ばれ、取引の種類によって異なっている。例えば、単純な送金は計算量が少ないため、取引手数料は安価なもので済むが、イーサリアムをWBTC(ラップドビットコイン)に替える取引には、より多くのコストがかかる。
SHIBは昨年の登場以来、関心が高まっているが、ドージコイン(DOGE)の成功を踏襲するのではないかとの憶測が聞かれる。バイナンスやオーケーエックス(OKEx)、フォビ(Huobi)への上場をきっかけに、SHIBは30日間で36,750%上昇した。
ドージコインとSHIBの成功を受けて、最近では他にも模倣コインが登場している。
こうしたトークンのほとんどは、イーサリアムブロックチェーンと互換性を持つ「ERC-20」規格で作られている。ECR-20は2017年にICO(新規コイン公開)が急増するきっかけとなった、イーサリアムブロックチェーンで最も人気の高いトークン規格だ。
2020年と2021年はじめは、DeFi(分散型金融)プラットフォームの利用が拡大し、イーサリアムの取引手数料がしばしば急上昇した。だが今回の新たな上昇圧力は、DeFiの利用から生じているのではなく、多くは犬に関連したコインに投機しているトレーダーが原因となっているようだ。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
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|原文:DOGE Imitators Help Send Ethereum Transaction Fees to All-Time Highs