シンガポールDBS、ビットコインの信託を開始、銀行ではアジア初

シンガポールのDBSグループ傘下のDBSプライベートバンク(DBS Private Bank)は、銀行としてはアジア初となる暗号資産(仮想通貨)の信託サービスを開始する。

14日に発表されたプレスリリースによると、DBSは顧客に対し、同銀行の完全子会社の信託会社DBS Trusteeを通じて、最大4つの暗号資産を投資・管理するサービスを提供する。

4つの資産は、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ビットコインキャッシュ(BCH)、リップル(XRP)で、2020年末に開設された同銀行のデジタル資産取引所で管理される。取引可能な法定通貨は、シンガポールドル、香港ドル、米ドル、日本円。

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同行の取り組みは、アジア地域における暗号資産に確固とした地位を与え、大手投資家に、安全と見なした暗号資産への投資手段を提供するものだ。

またDBSは、有価証券などの資産のトークン化や、暗号資産の銀行グレードのカストディ(管理・保管)サービスを提供している。

「近年、多くの顧客が暗号資産に興味を示し、あるいはすでに投資を行っている。暗号資産がより主流なものになるにつれて、この傾向が加速することを期待している」とDBSプライベートバンクのジョセフ・プーン(Joseph Poon)氏は述べた。

DBSグループは金融のデジタル化を積極的に推し進める金融機関。今年には、米銀最大手のJPモルガン・チェースと共同で、銀行間取引にフォーカスしたブロックチェーン企業「Partior」を設立して、クロスボーダー決済や貿易取引などの商業銀行事業のデジタル化を進めている。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:Shutterstock
|原文:DBS Launches Bank-Backed Crypto Trust Service in Asia First