18日、大半の暗号資産(仮想通貨)は上昇したが、ボラティリティも上昇している。
●ビットコイン(BTC)は18日21時(協定世界時:UTC/日本時間19日6時)現在、43,324ドル前後で取引され、過去24時間で2.1%下落。
●ビットコインの24時間レンジ:42,658ドル~45,736ドル(CoinDesk 20のデータ)。
●イーサリアム(ETH)は、3,402ドル前後で取引され、過去24時間で0.22%上昇。
●イーサリアムの24時間レンジ:3,209ドル~3,551ドル。
ビットコインはテクニカル分析では弱気シグナルだが、投資家は一部の暗号資産の購入を始めたようだ。
ボラティリティ上昇
トレーディング会社ExoAlphaの最高投資責任者、デビッド・リフチッツ(David Lifchitz)氏は、「イーロン・マスク氏が先週にビットコインに関するツイートを投稿するほんの数時間前に、上昇よりも下落の可能性が大きいと警告した」とした上で、「ボラティリティはこの数日で間違いなく上昇しているが、歴史的に見て高いレベルにまでは至っていない。まだパニックにはなっていない」とコメントした。
CoinDesk Researchのデータによると、4月以降、暗号資産のボラティリティは上昇している。だが、ビットコインのボラティリティは主要な暗号資産の中では低い。イーサリアムのボラティリティは110%を超えている。
デリバティブ取引所「Alpha5」の創業者、ビシャル・シャー(Vishal Shah)氏は、ボラティリティは上昇しているが、ビットコインはイーサリアムなどと比べると、まだ比較的安定していると考えている。
「全体的なボラティリティは少し抑えられているように感じている。ビットコインは約3カ月前から、一定のレンジに入っている」とシャー氏。
短期的なモメンタムは弱まる
「ビットコインの短期モメンタム(勢い)は弱まっており、6万ドル付近にレジスタンス(抵抗線)が見られ、4月に比べるとチャートは低くなっている。長期モメンタムは、中期モメンタムの弱さにもかかわらず、まだプラスになっており、調整局面に関係なく強気バイアスを示している」(フェアリード・ストラテジーズ(Fairlead Strategies)のテクニカルアナリスト、ケイティ・ストックトン(Katie Stockton)氏)
2021年に入ってから、ビットコインの取引高は増加しており、常にポジティブなモメンタム指標となっている。この1年、CoinDesk 20がチェックしている8つの大手暗号資産取引所におけるビットコインの取引高は平均で2億7100万ドル、2021年は2倍になり、1日あたり5億4500万ドルとなっている。
トレーディング会社グローバル・デジタル・アセッツ(Global Digital Assets)のCEO、マイケル・ゴード(Michael Gord)氏は、直近のイーロン・マスク氏のツイートによる暗号資産市場の価格変動は全体的にポジティブなことと指摘した。
「どんな市場も永遠に上昇し続けることはできない。最近のミームコイン・ブームでは特にそうだ。有用性のないプロジェクトが淘汰されている健全な下落局面だと考えている」とゴード氏は述べた。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:CoinDesk Research
|原文:Market Wrap: Ether Climbs, Pushing Past ‘Musk Dip’ as Crypto Volatility Increases