●ビットコイン(BTC)は、27日21時(協定世界時:UTC/日本時間28日6時)現在、38,814ドル前後で取引され、過去24時間で0.75%上昇。
●ビットコインの24時間レンジ:37,317~40,372ドル(CoinDesk 20のデータ)。
●イーサリアム(ETH)は、2,756ドル前後で取引され、過去24時間で0.60%上昇。
●イーサリアムの24時間レンジ:2,888~2,650ドル。
ビットコインのボラティリティ低下
ビットコインはテクニカル分析では、弱気シグナルだが、店頭取引(OTC)トレーダーのヘンリック・クーゲルベルク(Henrik Kugelberg)氏は最近、ビットコインの買いが増えていると米CoinDeskに語った。
同氏は、不確実な時代の中で、ビットコインが持つゴールド(金)のような価値の保存手段としての特性が評価され、多くの人がビットコインを買い続けていると考えている。
「ゴールド(金)へのラッシュが起きていることは間違いない。だがビットコインの大口投資家も、きわめてアクティブにビットコインを購入している」(クーゲルベルク氏)
ビットコインの30日ボラティリティは2日連続で低下し、88.4%となっている。ゴールドのボラティリティも低下し、12.2%(いずれもCoinDesk Researchのデータ)。
「マクロ視点は変わっていない。(米ドルの)購買力は低下しており、資金はゴールドやビットコインに替えられている」
「ESG」がバズワードに
イーサリアムはテクニカル分析では、横ばいシグナル。暗号資産デリバティブ取引所Alpha5の創業者、ビシャル・シャー(Vishal Shah)氏は、ビットコインのマイニングの消費電力量に対するESG(環境・社会・ガバナンス)に関連した懸念が、イーサリアムは「環境に優しい」だろうとする見方が広がっている可能性があると考えている。
「そうしたストーリーはイーサリアムを有利な方向に少しずつシフトさせており、イーサリアムのリーダーも声高に主張している。ESGは、投下資本を少なくとも一時的に(イーサリアムに)シフトさせるには十分なバズワードかもしれない」
イーサリアムも少なくともイーサリアム2.0に移行するまでは、ビットコインと同じプルーフ・オブ・ワーク(PoS)によるマイニングが行われていることに注意する必要がある。
イーサリアムの取引高がビットコインを上回る
26日、イーサリアムの取引高が再びビットコインを上回った。イーサリアムの取引高は523億ドル、一方のビットコインは454億ドル。
また、DeFi(分散型金融)の可能性がイーサリアムの取引高を増加させる要因のひとつになっていると暗号資産マーケットメーカーVelvetFormulaの共同創業者、ミシャ・アレフィレンコ(Misha Alefirenko)氏は指摘する。
「今、盛り上がりの中心はDeFiにある。DeFiはより強力な“ユースケース “を提案している」
過去1カ月、イーサリアムの取引高がビットコインの取引高を上回ったのは計8日、そのうち4日は先週に起きている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:CoinGecko
|原文:Market Wrap: Weak PayPal Pump Leaves Market Mostly Flat With BTC at $38K, ETH $2.7K