●ビットコイン(BTC)は、2日21時(協定世界時:UTC/日本時間3日6時)時点、37,800ドル前後で取引され、過去24時間で4.25%上昇。
●ビットコインの24時間レンジ:35,805.21ドル~38,214.79ドル(CoinDesk 20のデータ)。
●イーサリアム(ETH)は、2,756ドル前後で取引され、過去24時間で8.82%上昇。
●イーサリアムの24時間レンジ:2,539.65ドル~2,802.82ドル。
ビットコイン価格の回復を期待するトレーダーにとっては、良いニュースと悪いニュースが混在する状況だ。米証券取引委員会(SEC)は先週、ウィズダムツリー(WisdonTree)のビットコインETF(上場投資信託)申請についての審査期間を延長した。SECは4月下旬にもVanEckのビットコインETF申請の判断を少なくとも6月に延期している。
ビットコインETFの審査結果が遅れれば、トレーダーはビットコイン価格の方向性を示すサインを他のものに求めることになる可能性がある。ビットコイン、イーサリアムをはじめとする暗号資産はここ数日、比較的タイトなレンジに留まっているが、一部のアナリストは強気センチメントの回復を依然として期待している。
マイアミ効果
一部のトレーダーは、6月3日にマイアミで開催されるカンファレンス「Bitcoin 2021」が、価格にポジティブな影響を与えると期待している。クオンタム・エコノミクス(Quantum Economics)のCEO、マティ・グリーンスパン(Mati Greenspan)氏は「マイアミ効果(Miami Effect」と呼んでいる。
「数千人の参加者が集まってネットワークを広げ、アイデアを共有し、ビジネスを成立させるというアイデアは、業界の草の根的な成長にメリットをもたらすことができる」とグリーンスパン氏は2日、ニュースレターに書いている。
ブロックチェーン上の動きは低下
ビットコインについては、ネガティブな指標もある。
「ビットコインブロックチェーン上の動きは、今回の調整局面で急激に低下しており、日々のアクティブアドレス数は、2020年11月以来の低水準となっている」とアーケーン・リサーチ(Arcane Research)は述べた。
歴史的に見て、ブロックチェーン上の動きの大きな下落は、2017年と2019年の状況に類似している。現在のアクティブアドレス数の減少は、ビットコインのさらなる下降を示唆している。
イーサリアムはわずかに回復
イーサリアムは先週、2,800ドル以上の値動きを維持することに苦戦したが、ビットコインと比べると、サポートを維持しているようだ。
ETH/BTC(ビットコイン建てのイーサリアム)は、50日出来高加重移動平均線(VWMA)の上を維持しており、0.08付近に抵抗が見られる。
ドージコインの上昇は限定的か
ドージコイン(DOGE)の上昇は、1日にコインベース・プロへの上場が発表されて以来、注目を集めている。
当記事執筆時点、ドージコインは41セント前後で取引され、過去24時間で32%の上昇となっている。
「人々はまだ、長期的には慎重な姿勢を保つだろう。しかし、ドージコインのコインベース上場は最終的にはロビンフッド(Robinhood)や米人気掲示板レディット(Reddit)のユーザーだけでなく、伝統的な投資家を引きつけることになるだろう」とオアンダ(Oanda)のエドワード・モヤ(Edward Moya)氏はコメントした。
「ドージコインには一定のファンが存在するが、あらゆる層の人気を集めていることを示す全般的な強気姿勢を示している」とボイジャー・デジタル(Voyager Digital)共同創業者兼CEOのスティーブ・エーリッヒ(Steve Ehrlich)氏は米CoinDeskに語った。
一方、一部のアナリストは、ファンダメンタルズの欠如をドージコインの上昇を阻害する可能性があると見ている。テクニカル分析では、短期的な上昇にもかかわらず、持続可能な上昇モメンタムは見られない。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
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|原文:Market Wrap: Bitcoin in Repair Mode as Traders Head to Miami; Dogecoin Gains