日本、米国、ヨーロッパで暗号資産(仮想通貨)取引所を運営するbitFlyerが、米国在住のユーザーを対象にビットコイン(BTC)と日本円のペア取引サービスを開始した。北米では、一部の機関投資家が資金の一部を暗号資産に振り分ける動きが始まるなか、bitFlyerは欧米市場における事業の拡大を進めていく。
BTC/JPYのペア取引サービスを3日(米国時間)に始めたのは、bitFlyer米国子会社のbitFlyer USAで、bitFlyerを共同創業した加納裕三氏が最高経営責任者(CEO)を務めている。bitFlyer USAのユーザーは、既存のアカウントを利用してBTC/JPY ペア取引を行うことが可能となる。
北米市場では、ビットコインとイーサリアム(ETH)を中心に機関投資家向けの投資ファンドが多く組成され、カナダではすでに両暗号資産の上場投資信託(ETF)の取引が証券取引所でスタートした。暗号資産の派生投資商品の開発が急ピッチに進むなか、暗号資産の現物取引(トレーディング)も今後さらに増加することが予想される。
bitFlyerは日・米・欧の3拠点でライセンスを取得して、暗号資産の取引所事業を進める唯一の日本企業で、bitFlyer USAは今後、欧米の機関投資家の取引需要を捉えながら、事業の拡大ペースを速めていく方針だ。
また、bitFlyerの欧州子会社、bitFlyer Europe(本社:ルクセンブルク)は昨年9月に欧州と日本間のクロスボーダー取引を始めている。
|編集:佐藤茂
|トップ画像:bitFlyerの本社オフィス(bitFlyer提供)