ビットコイン、上値の重い展開──イエレン財務長官が金利上昇を「プラス」と発言

ビットコイン(BTC)は、エルサルバドルで法定通貨として認められる可能性が生まれたことから上昇が期待されたものの、イエレン米財務長官が金利上昇をプラスと発言したことで、上値が重い展開となった。

エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領が5日(米東部時間)、ビットコインを法定通貨として認める法案を議会に提出する計画を明らかにしたことで、強気の展開を期待する声もあり、市場心理は盛り上がった。

だが、ビットコインは5日の取引レンジの3万4900ドル〜3万7900ドルの範囲にとどまっている。当記事執筆時点、CoinDesk Bitcoin Price Indexによると、ビットコインは3万6200ドル付近で取引され、過去24時間で1%の上昇となっている。

中国の規制強化と、イエレン米財務長官の金利についての発言がビットコインの上昇を抑えた可能性がある。

イエレン米財務長官は6日、バイデン米大統領の4兆ドル規模の歳出計画について、「仮に金利が多少上昇するような環境になったとしても、社会の観点、および米連邦準備制度理事会(FRB)の観点では、実際にはプラスになるだろう」と述べた。

金利が上昇すると、インフレヘッジとして認識されてきた資産クラスの魅力は薄れる可能性がある。

中国は週末、ビットコインの取引やマイニングの取り締まりを強化し、中国で人気のSNS「ウェイボー(Weibo)」上で多くの暗号資産の「オピニオンリーダー」をブロックした。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:CoinDesk archives
|原文:Upside Elusive for Bitcoin as Yellen Says Fed Rate Hike a ‘Plus’