●ビットコイン(BTC)は、8日21時(協定世界時:UTC/日本時間9日6時)時点、32,938ドル前後で取引され、過去24時間で7.6%下落。
●ビットコインの24時間レンジ:31,277~35,614ドル(CoinDesk 20)。
●イーサリアム(ETH)は、2,502ドル前後で取引され、過去24時間で8.2%下落。
●イーサリアムの24時間レンジ:2,328ドル~2,721ドル。
ビットコイン取引高は1週間以上ぶりの高水準
ビットコインはテクニカル分析では、横ばいシグナル。
多くの投資家が弱気になっている一因は、中国での規制懸念が消えないことにある。また一部のトレーダーは、米連邦準備制度理事会(FRB)による金融引き締め政策の可能性を懸念している。引き締め政策は、暗号資産をはじめとするリスク資産に対する下げ圧力になる可能性がある。
過去24時間、ビットコイン価格が下落するなかで取引高は上昇し、当記事執筆時点には5月28日以来の水準となる29億ドルに達した。だがCoinDesk 20によると、2021年現時点までの1日あたりの平均取引高は約49億ドル、依然として平均を大きく下回っている。
「ビットコインは、長期的な上昇トレンドのなか、中期的には売られ過ぎになって以来、足元を固めてきた。現状では、長期的な上昇トレンドを損なうことなく、4月に比べて、より低い高値を確立すると見ている」とフェアリード・ストラテジーズ(Fairlead Strategies)のテクニカルアナリスト、ケイティ・ストックトン(Katie Stockton)氏は述べた。
取引高でビットコインを上回り続けるイーサリアム
イーサリアムはテクニカル分析では、横ばいシグナル。
「イーサリアムの短期的なモメンタム(市場心理)は反発で改善したが、中期的なモメンタムは悪化している」(ストックトン氏)
イーサリアムの勢いは、取引高に表れており、10日連続でビットコインの取引高を上回っている。これは長期的な傾向になるのではないかとアナリストは考え始めている。
暗号資産投資家で投資コミュニティ「BullPerks」の設立者、コンスタンティン・コーガン(Constantine Kogan)氏は今年、機関投資家の資産としてイーサリアムが上昇したことは、まだ始まったばかりと考えている。
「長期的にはイーアイデムは成長すると考えている。プルーフ・オブ・ステーク(PoS)はよりスケーラブルなコンセンサスメカニズムであることが証明されている」(コーガン氏)
「現状の値動きはイーサリアムの方がビットコインよりも強く、BTC/ETHの相関関係やデリバティブ市場にも現れている」と暗号資産ファンド、Two Primeの最高投資責任者、ネイサン・コックス(Nathan Cox)氏は付け加えた。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:CoinGecko
|原文:Market Wrap: Possible Stimulus Tapering, China Continue Fueling Big Bitcoin, Crypto Dump