中国西部に位置する青海省は6月9日、暗号資産(仮想通貨)マイニングの禁止を発表した。
青海省は、石炭火力を電源とする暗号資産マイニングが盛んな地域だが、同事業は完全に排除されることになる。すでに新疆ウイグル自治区や内モンゴル自治区では、マイニング事業者(マイナー)への取り締まりが始まっている。
発表は、青海省工業情報技術局が行った。
青海省はマイニングを禁止する理由として、中央政府のエネルギー大量消費型産業と環境汚染への懸念と、暗号資産の取引を取り締まることで金融安定性を維持する国務院の方針の2つをあげている。
中国のビットコイン(BTC)マイナー(マイニング事業者)は、季節に応じて火力発電と水力発電を使い分けているが、特に火力発電は二酸化炭素(CO2)排出量の削減を目指す政府の標的となっている。
中国の最高機関の1つである国務院は5月、地方政府に対して、暗号資産のマイニングと取引の取り締まりを指示した。
中国政府は、少し前からこの方針を進めている。4月、内モンゴル自治区はマイニングへの規制を実施し、同じく暗号資産マイニングが盛んな四川省は、マイニング事業者を優遇していたエネルギー政策を廃止する可能性を示した。
2021年初め、鉱山事故で多くの火力発電所が操業停止となったときには、ビットコインのハッシュレートは16%以上も低下した。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸、佐藤茂
|画像:中国・青海省のイメージ(Shutterstock)
|原文:China’s Qinghai Province Has Ordered All Crypto Miners to Shut Down
※編集部より:タイトルを一部修正し、記事を更新しました。