南アフリカ金融規制当局、暗号資産事業を監督下に──政策方針まとめる

南アフリカの金融規制当局が、暗号資産(仮想通貨)を扱う事業会社を監督下に置く方針を明らかにした。

南アフリカの金融監督機関であるFSCA(Financial Sector Conduct Authority)は11日、政府間フィンテック作業グループ(IFWG)と共同で政策方針をまとめた。暗号資産を「段階的、計画的なアプローチで」規制対象の送金の一つとして扱う考えを明記した。

IFWGの提言では、暗号資産サービス事業者を対象にしたマネーロンダリング対策(AML)と、国境を超えた資金移動をモニタリングするフレームワーク、金融セクター法の適用などを重視している。

南アフリカでは暗号資産事業に対する規制が不明確で、今回の政策方針は同業界の規制を整備をする上で、重要な一歩とも言える。ケープタウンを拠点に暗号資産取引所を運営するRevixのショーン・サンダースCEOは、規制整備の遅れが同業界の成長を妨げる要因になっていると指摘した。

FSCA幹部のブランドン・トッパム氏は1月、ブルームバーグの取材で、規制は投資家の保護は主目的で、(暗号資産の)事業を保護することではないと発言している。

|編集:佐藤茂
|トップ画像:南アフリカの首都・ケープタウン(Shutterstock)
|原文:South Africa’s Financial Watchdog to Bring Crypto Exchanges Into Regulatory Oversight