アメリカの投資家の半数弱はビットコインの環境への影響を問題視しており、一部の投資家は米電気自動車大手テスラのイーロン・マスクCEOのツイートに影響されたことが調査で判明した。
Investing.comのウェブサイトに掲載された調査結果を見ると、1103人の回答者の約49%は「ビットコインが環境に優しくないこと」は投資家としての立場からは問題と答えている。
調査は、マスク氏が5月にビットコインの環境懸念をツイートし、ビットコイン決済を行うとの方針を覆したことで、一部の投資家のビットコインに対する見解がどれほど劇的に変化したかを示している。
マスク氏のツイート以降、CoinDesk Bitcoin Price Indexによると、ビットコインは約40%下落した。米アーク・インベストメント・マネジメント(Ark Investment Management)のキャシー・ウッドCEOは6月16日に開催されたカンファレンスで、下落はビットコインマイニングに必要な膨大な電力に対する投資家の認識が高まっていることが原因と述べた。
クリーンな暗号資産を好む投資家
Investing.comの調査に回答した投資家の約70%は、より「グリーン」な暗号資産を好むと答え、36%はマスク氏のコメント以前はビットコインの環境への影響を認識していなかったと答えた。
また回答者の30%は5月にビットコインを売却しており、5人に1人はマスク氏のコメントを理由にあげた。暗号資産についてのマスク氏のツイートについては、回答者の33%が「迷惑」、22%が「不公平」、27%が「面白い」と感じている。
「暗号資産コミュニティの王様と称されていたイーロン・マスク氏はビットコインに対して衝撃的な態度をとったことで、新たな敵を作った。価格のほとんどが心理的なセンチメントやモメンタムに左右されるビットコインは、回復に苦戦する可能性がある」とInvesting.comのジェシー・コーエン(Jesse Cohen)氏はコメントした。
マスク氏が「暗号資産の価値を操作したことで、暗号資産投資に対する考え方は変わったか」という質問に対して、51%はマスク氏は「力を持ちすぎている」と答え、24%は「影響力が大きすぎるとは思わない」と答えている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:Musk’s Tweets Swayed Some Investors on Bitcoin Environmental Concerns, Survey Shows