日本初のIEO、調達額は9.3億円を計画──トークン「PLT」の上場日は7月27日

暗号資産取引所を通じて独自のデジタルトークンを発行・販売して、資金を調達する手法である「IEO(イニシャル・イクスチェンジ・オファリング)」が、7月1日に実施される。日本では初となる今回のIEOの詳細が明らかとなった。

暗号資産交換業を手がけるコインチェックは30日、会見を開き、Hashpalette(ハッシュパレット)社が開発するNFTプラットフォームの「Palette(パレット)」が行うIEOの概要を説明した。

発行体となるパレットは、マンガやアニメ、スポーツ、音楽など日本のコンテンツをNFT(ノンファンジブル・トークン)で流通させるブロックチェーンプラットフォーム。トークン名は「Palette Token」で、ティッカーは「PLT」。売り出し総数は2億3000万枚で、総発行枚数の23%にあたる。

売り出し価格は、1トークンあたり4.05円で、売り出し総額は9億3500万円を見込む。売り出し(申し込み)期間は7月1日からの15日間で、ミニマムキャップの6億900万円に達しない場合、再度売り出しを行うとしている。

PLTは7月27日に、コインチェックに上場される予定だ。コインチェックはPLTの上場審査を行い、今回の売り出し価格の設定作業を進めてきたと説明。トークン販売後、コインチェックは発行体の事業状況などを含む情報開示(ディスクロージャー)についても関与していく。

マネックスグループに属するコインチェックは、暗号資産(仮想通貨)とNFTを中心とするデジタル資産をコア事業として、事業を拡大している。ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの暗号資産取引サービスを手がける一方で、NFTを売買できるマーケットプレイスの運営を行っている。

Hashpaletteは、HashPort社が85.8%の株式を保有している。インターネット関連サービスを手がけ、東京証券取引所に上場しているLink-Uが、残りの14.2%を保有する。

|編集:佐藤茂
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