「クリプト・レディ」な国、1位はアメリカ、日本は?

世界で最も「クリプト・レディ(crypto-ready)」な国はアメリカ。暗号資産教育プラットフォームのクリプトヘッド(Crypto Head)の調査はそう結論づけた。

クリプトヘッドの「2021 Crypto Ready Index」は、各国の暗号資産ATM数と1台あたりの人口、暗号資産の合法性と銀行での使用可否、暗号資産関連用語の検索数などをもとに、200の国と地域を対象に「クリプト・レディ」指数を算出している。

1位はアメリカで、スコアは10点中7.13点。2位はキプロス、3位はシンガポールで、いずれも6.50点に届かなかった。ただし、この調査は限定的なもので、税制や規制環境など、暗号資産の普及に対する各国の準備状況(レディネス)を構成するであろう数多くの要因には触れていない。

暗号資産ATM、日本は1台

クリプトヘッドのデータによると、アメリカには1万7436台の暗号資産ATMがあり、2位のカナダに1万6000台近くの差をつけている。アメリカでは、コインクラウド(Coin Cloud)などのビットコイン(BTC)ATM企業が積極的に設置を進めている。これはビットコインが決済手段として人気を集めていることを示している。

ATM1台あたりの人口もアメリカが1位となった。アメリカでは1万9023人に1台の割合でビットコインATMが設置されている。2位のカナダは2万6265人に1台。そもそも暗号資産ATMが存在しない国も多い。

またクリプトヘッドは、アメリカおよび他の暗号資産に対する法的環境が特に良好な39カ国に2ポイントを与えた。暗号資産の保有が合法なら1ポイント、さらに銀行での使用が認められていれば1ポイントだ。

さらに各国での人々の関心度を示すために、暗号資産のオンライン検索数を前年のデータと比較した。1位はキプロスで、人口10万人あたりの検索数は約3万4000件、前年から約137%の増加となった。

同様に多くの国で暗号資産への関心が急速に高まっており、ルーマニアは検索数が前年比331%で最も大きな上昇を見せ、ギリシャ、カナダ、イギリス、サウジアラビアなどが僅差で続いた。

日本は10点満点中4.52点で62位、オンライン検索数は52.7%増の63位、ATM台数は人口1億2600万人に対して1台のみとなった。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:New Report Places United States at Top of ‘Crypto-Ready’ Countries