中国人民銀行の范一飛・副総裁は、テザー(USDT)などのステーブルコインはグローバルな金融エコシステムの安定性にリスクをもたらす可能性があるとの懸念を示した。
CNBCの8日の報道によると、中国人民銀行はステーブルコインを「かなり懸念している」と同副総裁は述べたという。
「一部の民間組織のステーブルコイン、特にグローバルステーブルコインは、国際通貨システムや決済システムにリスクと課題をもたらす可能性がある」との范副総裁の発言をCNBCは伝えた。
中国人民銀行は6日、北京に拠点を置く暗号資産取引のソフトウェアサービス提供企業を閉鎖し、同行の管轄下にあるいかなる企業も暗号資産取引に関与してはならないことを再度示した。
范副総裁はまた、ステーブルコイン以外の暗号資産、例えばビットコイン(BTC)などは問題だと指摘した。
「こうした暗号資産は、それ自体が投機の道具になっている」と同氏は述べ、「金融の安全と社会の安定」にリスクをもたらすと付け加えた。
中国人民銀行は中央銀行デジタル通貨(CBDC)として「デジタル人民元」の開発を進めており、世界の基軸通貨としての米ドルの優位性にリスクをもたらすと言われている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:中国人民銀行(David290, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons)
|原文:China’s Central Bank ‘Worried’ Stablecoins Pose Risk to Financial System