一般の人々はビットコイン(BTC)への興味を失っていることが、ウェブ検索のデータで明らかになった。
人気トピックに対する一般的な関心度を測るために使われている「Google トレンド」では現在、「bitcoin price(ビットコイン価格)」の値は「19」になっている。
これは2020年12月以来の低水準で、2カ月前のピーク時の「86」から大幅に低下している。Google トレンドは検索リクエストのボリュームを0〜100で表す。
ビットコインは約2カ月にわたって3万ドル〜4万ドルの冴えない動きが続いたため、今年はじめに急増した個人投資家の関心は小さくなってしまったようだ。
検索ボリュームとボラティリティ
検索ボリュームは通常、価格ボラティリティが大きい時に上昇する。
例えば、ビットコインが1万ドルから4万ドルに急騰した際、1月はじめまでの3カ月で、Google トレンドは1桁台から60以上に急上昇した。続く2カ月、ビットコインは5万ドル〜6万ドルのレンジで落ち着き、個人投資家の関心は小さくなった。価格が5月に下落を始めると、Google トレンドは再び上昇した。
Google トレンドの数値の上昇は、必ずしも売買圧力の高まりを意味するわけではない。情報を検索しても、投資家がなにもしないことはよくある。
とはいえ、トレーダーは個人投資家の関心がピークに達していることを市場が高値に近づいているサインと考えており、Google トレンドに注目している。同様に個人投資家の関心が低くなったときは、弱気市場の底を表すと考えられている。
数値は5月のピーク時から大きく下落しているものの、2018年5月〜2020年9月までの平均値の約10をわずかに上回っている。
良い時期の前兆か
ソーシャルメディアの指標も一般の関心の低下を示している。例えば、分析会社のSantimentが12日発表したレポートを見ると、テレグラム(Telegram)、レディット(Reddit)、ツイッター(Twitter)などのソーシャルメディアでのビットコインのメンション数の7日平均は最近、6カ月ぶり低水準の1445まで下落している。またビットコイン関連のメンションの平均的なムードは圧倒的に弱気に傾いているという。
さらにビットコインのソーシャルメディアにおけるドミナンス(他の主要暗号資産に対するビットコインのメンション数の割合)は4週間で80%から60%に減少している。
逆の視点から考えると、一般の関心の低下と弱気ムードは、良い時期の前兆となる可能性がある。
「一般の関心の低さと弱気ムードは、割安な状況と短期的な回復の可能性を示し、ビットコインにプラスの結果となる可能性がある。過去のパフォーマンスは将来の結果を示すものではないが、過去2年のビットコインの価格回復のいくつかは、主に弱気センチメントと一致している」とSantimentは記している。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Google Trends
|原文:Google Searches for ‘Bitcoin Price’ Reach 7-Month Low