前回の記事（https://www.coindeskjapan.com/115788/）に引き続き、本記事では以下8社の金融機関およびシンクタンクの為替相場見通しをまとめる。
- ニッセイアセットマネジメント
- SOMPOアセットマネジメント
- ヒロセ通商
- 日本総合研究所
- 東京海上アセットマネジメント
- ソニーフィナンシャルホールディングス
- みずほ銀行
- 外為オンライン
※発表が早い順
なお、各社の予想は執筆時期が異なる点（公表は2021年7月12～19日）、また将来の値動きについて保証するものではない点に留意してほしい。
ニッセイAM、当面の円安基調を予想
ニッセイアセットマネジメントは7月12日、「マンスリーレポート（2021年07月）」で、「米ドル/円」の当面の円安基調を予想した。
FRB（米中銀）の金融緩和縮小議論の本格化や利上げ前倒し観測から円売りポジションが積み上がっていると指摘。原油価格上昇による日本の貿易収支悪化傾向などから、今後も実需面で円売り米ドル買い需要が高まると予想した。
SOMPOアセット、2022年3月末ドル円を111.5円と予想
SOMPOアセットマネジメントは7月14日、「経済・金融市場見通し（2021年7月）」で為替相場を以下のように予想した。
SOMPOアセット 為替相場見通し
| 2021年 9月末 | 2021年 12月末 | 2022年 3月末 | |
| 米ドル円 | 111.0 | 111.0 | 111.5 |
| ユーロ円 | 130.98 | 130.98 | 132.69 |
「米ドル/円」は横ばいでの推移を予想。米国経済の回復基調やFRBの金融政策正常化は米ドル高圧力とするも、性急な利上げは行わないとみられること、また米国金利上昇が一服していることなどを理由に米ドルの上昇余地は限られるとした。
ヒロセ通商、7月19～23日ドル円を106～111円と予想
ヒロセ通商は7月16日、「週間展望（2021年7月16日）」で為替相場を以下のように予想した。
ヒロセ通商 為替相場見通し
| 2021年 7月19～23日 | |
| 米ドル円 | 106.0─111.0 |
| ユーロドル | 1.15─1.20 |
「米ドル/円」は上値が重い展開を予想。7月27日および28日の米FOMC（連邦公開市場委員会）を控え動きづらいと指摘した。
ラガルドECB（欧州中銀）総裁が投資家に新たなフォワードガイダンスの再定義、再検討に関する変化に備えるよう呼び掛けていることから、7月22日のECB理事会にも注目されるとした。
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日本総研、2022年4～6月ドル円を113円と予想
日本総合研究所は7月19日、「為替相場展望（2021年7月）」で為替相場を以下のように予想した。
日本総研 為替相場見通し
| 2021年 7～9月 | 2021年 10～12月 | 2022年 1～3月 | 2022年 4～6月 | |
| 米ドル円 | 107─115 （111） | 107─115 （111） | 108─116 （112） | 109─117 （113） |
| ユーロ円 | 124─136 （130） | 125─137 （131） | 125─137 （131） | 127─139 （133） |
| ユーロドル | 1.14─1.22 （1.18） | 1.14─1.22 （1.18） | 1.13─1.21 （1.17） | 1.14─1.22 （1.18） |
「米ドル/円」は当面上値が重い展開を予想。FRBの利上げ織り込みには時間を要するとみられることを理由に挙げた。
ただし、2022年では利上げに対する思惑が高まりやすいとし、「米ドル/円」に上昇圧力がかかると見込んだ。
東京海上AM、2021年末ドル円を111円と予想
東京海上アセットマネジメントは7月19日、「経済、金融市場の動向と見通し（2021年7月）」で為替相場を以下のように予想した。
東京海上AM 為替相場見通し
| 2021年末 | |
| 米ドル円 | 111 |
当面は日米の金融政策の乖離から、円安米ドル高が進みやすい展開を予想。米金融政策の正常化が進むとみられる中、日本は物価低迷を背景に金融緩和長期化が想定されると指摘。日米の金融政策は乖離しやすく、円安米ドル高が進みやすいと予想した。
ただし、米国の財政収支の悪化が米ドル安圧力となる可能性についても言及した。
ソニーフィナンシャル、7月19～23日ドル円を109～111円と予想
ソニーフィナンシャルホールディングスは7月19日、「Weekly FX Market Focus」で為替相場を以下のように予想した。
ソニーフィナンシャル 為替相場見通し
| 2021年 7月19～23日 | |
| 米ドル円 | 109.0─111.0 |
| ユーロ円 | 128.3─131.0 |
「米ドル/円」はレンジ相場を予想。7月19日の週は日米で目立ったイベントがないことを理由に挙げた。
7月19日の週は米国PMIが注目されるとした。市場の小幅な悪化予想に反し大幅な悪化になった場合、米金利がもう一段下がる可能性について言及した。
みずほ銀行、7月19～23日ドル円を109～111円と予想
みずほ銀行は7月19日、為替相場を以下のように予想した。
みずほ銀行 為替相場見通し
| 2021年 7月19～23日 | |
| 米ドル円 | 109.0─111.0 |
| ユーロ円 | 128.0─131.5 |
| 英ポンド円 | 150.0─153.5 |
| 豪ドル円 | 80.3─82.5 |
「米ドル/円」はレンジ相場を予想。7月27日からの米FOMCを控えたブラックアウト期間に入りFRB高官の発言予定がないと指摘。米ドルは動きにくい展開になると予想した。
また日本は週後半からオリンピックのため休場となり、参加者が少ないことも値動きが少なくなる理由とした。
外為オンライン、7月19～23日ドル円を109～111円と予想
外為オンラインは7月19日、為替相場を以下のように予想した。
外為オンライン 為替相場見通し
| 2021年 7月19～23日 | |
| 米ドル円 | 109.0─111.0 |
| ユーロ円 | 128.0─132.0 |
| 豪ドル円 | 81.5─83.5 |
「米ドル/円」は110円を中心に上下1円の狭いレンジ相場を予想。ECB政策発表の影響を受ける可能性が高いとするも、小さな値動きを予想した。
アジアを中心にしたコロナ感染拡大がリスクオフを促す可能性についても言及した。
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｜文・編集：coindesk JAPAN編集部
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