NFTゲーム「アクシー・インフィニティ」のトークン、年初から80倍

NFTゲーム「アクシー・インフィニティ(Axie Infinity)」のガバナンストークン、AXSが再び急騰している。

AXS(Axie Infinity Shards)は7月15日に28ドル超の史上最高値を記録した後、21日には15ドル付近まで下落したが再び上昇、一時48ドル付近まで上昇した。当記事執筆時点では40ドル付近で取引されている。年初の0.5ドル付近から見ると、約80倍だ。

アクシー・インフィニティは、ブロックチェーンベースのトレーディング&バトルゲームで、プレイヤーは「アクシー」呼ばれるデジタルペットを繁殖させたり、戦わせたり、取引する。アクシーは、ノンファンジブル・トークン(NFT)になっており、1体1体が固有の存在。

デジタル資産に特化した調査・コンサルティング会社のデルファイ・デジタル(Delphi Digital)によると、アクシー・インフィニティの取扱高は今年、10億ドル(約1100億円)を超えると見られている。なお、デルファイはAXSを保有している。

アクシー・インフィニティでは、プレーヤーがマーケットプレイスでアクシーを取り引きする際に4.25%の手数料を徴収する。またアクシーを繁殖させて新しいアクシーを作る際にも手数料を取る。こうしたゲーム内での決済には、ガバナンストークンであるAXS、あるいはゲーム内の報酬トークンである「SLP」(Smooth Love Potion)が使われる。

AXSもSLPも法定通貨や他の暗号資産に交換できるため、フィリピン、ベネズエラなど発展途上国のゲーマーは、アクシー・インフィニティをプレーして、日々の収入を得ている。データサイトのTheTieによると、フィリピンのユーザーの稼ぎは1日あたり50ドルにのぼるという。同国の平均的な賃金である1日30ドルよりも高い。

NFTエコシステムは、ブロックチェーンベースのビデオゲームと同様に、当局の関心がDeFi(分散型金融)に向いているため、厳しい規制の目を逃れることができているとSynergia Capitalのデニス・ビノコウロフ(Denis Vinokourov)氏はCoinDeskに語った。

AXSの時価総額は約22億ドル(約2400億円)データサイトのメッサーリ(Messari)によると、NFTゲーム分野の時価総額は約50億ドルで、DeFiの時価総額のわずか10%に過ぎない。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Axie Infinity website, modified by CoinDesk
|原文:Axie Infinity Token Price Doubles in Two Days