イーサリアム(ETH)の取引高は2021年上半期に1兆4000億ドル(154兆円)に達し、2020年上半期の920億ドルから15倍以上となった。機関投資家によるイーサリアム投資が進んだ。
一方、ビットコイン(BTC)の取引高は前年同期の6倍近い2兆1000億ドル。米暗号資産取引サービス大手のコインベース(Coinbase)が26日発表した上半期レビューで明らかになった。
イーサリアムはまた、ビットコイン、S&P500、ゴールドを上回るパフォーマンスとなり、上半期に210%上昇した。ビットコインは20%、S&P500は14%の上昇、ゴールドは6.7%下落した。
「ヘッジファンド、基金、企業など、当社顧客の多くの大手機関投資家はイーサリアムがビットコインに匹敵する長期的持続力を備え、ポートフォリオの中で差別化された役割を果たすと考え、上半期にイーサリアムへの投資を増やしたり、初めて投資した」(コインベースの上半期レビュー)
レビューは、イーサリアムベースのDeFi(分散型金融)が爆発的に成長していること、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)への移行、EIP(イーサリアム改善提案)1559によって総供給量を抑制するメカニズムが導入されることをイーサリアム上昇の理由としてあげた。
8月4日に予定されているアップデート「ロンドン」には、5つのEIPが含まれ、EIP1559では取引が実行されるたびに変動数のイーサリアムを流通から外すメカニズムが導入される。これによりイーサリアムにビットコインのような魅力がもたらされる可能性がある。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Coinbase
|原文:Ether Trading Volume Surged 1,400% in First Half as Institutions Took Exposure: Coinbase