ペイパル、4-6月期の取引収益は前年同期17%増──ベンモの暗号資産取引サービスが寄与

米決済大手ペイパル(PayPal)は28日、第2四半期(4−6月期)決算を発表。取引収益は前年同期の49億5000万ドルから17%増の58億ドルとなった。前四半期(1−3月期)比からは3%増となった。

新規アクティブアカウントは第2四半期に1140万件増加したが、前年同期の2330万から減少し、第1四半期の1450万からも減少した。最終的に、第2四半期の調整後1株あたり利益は1.15ドルとなり、事前予想の1.12ドルを上回った。

2021年第2四半期は、ペイパルが暗号資産取引サービスの結果を含む四半期決算を行うようになって3回目。同社は以前、プラットフォームを通じて暗号資産を購入した顧客は、ログイン頻度が暗号資産取引サービス開始前の2倍になったと報告している。

目標は次世代金融サービス

今年4月、ペイパルは送金アプリのベンモ(Venmo)でも暗号資産取引サービスを開始した。「ベンモでの暗号資産取引に強い支持が集まっている」とペイパルCEOのダン・シュルマン(Dan Schulman)氏は決算説明会で述べた。

また同氏によると同社はサードパーティのウォレットに暗号資産を送る機能や、納税のためのシームレスなプロセスの開発に取り組んでいるという。

だがシュルマン氏はペイパルの暗号資産サービスは、これが「メインコース」ではなく、「次世代金融システムがどのようなものか、どのように構築できるかを考えている」と述べた。

「我々は世界中の規制当局や中央銀行と連携しており、中央銀行デジタル通貨(CBDC)を検討している国の数は急速に増えている」

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
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|原文:PayPal Q2 Transaction Revenue Rose 17%; Earnings Top Estimates