取引所トークンとプルーフ・オブ・ステーク(PoS)ブロックチェーンに関連した暗号資産は2019年末以降、多くの暗号資産を上回っている。一方、プライバシー保護を重視した暗号資産は伸び悩んだ。米投資銀行ゴールドマン・サックスが11日発表したレポートで明らかになった。
「市場が成熟するにつれ、暗号資産の市場セグメントを注視することで、投資に適したネットワークの特徴とテクノロジーの実用化の可能性を見極めることができるだろう」(同レポート)
ウォール街はなんとか暗号資産の価値を見極めようとしている。ゴールドマン・サックスの消費者・資産管理部門は6月、暗号資産は「実行可能な投資ではない」とのレポートを発表したが、同行のアナリストは機関投資家に向けて詳細な調査を続けている。
取引所トークンとPoS
取引所トークンとは、バイナンスコイン(BNB)のような暗号資産取引所が発行するコインを指す。また同レポートでは、モネロ(XMR)をプライバシーコイン、チェーンリンク(LINK)をその他の用途で使用されるトークンと分類している。
リップル(XRP)のような送金を重視したトークンは2020年11月に他の暗号資産を上回り、ユニスワップ(UNI)などのDeFi(分散型金融)トークンは今年1月から2月初旬に勢いを増したとレポートは指摘した。
一方、2019年末以降、PoSネットワークに関連する暗号資産はプルーフ・オブ・ワーク(PoW)トークンを上回っているという。
レポートによると、暗号資産は他の資産クラスと比べて「トップヘビーな市場」であり、暗号資産市場の46%をビットコイン(BTC)が占め、20%をイーサリアム(ETH)が占めている。これに対し、S&P500の2大銘柄は、時価総額の約12%を占めているに過ぎないという。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Goldman Sachs
|原文:Goldman Crypto Report Shows Exchange Tokens, Proof-of-Stake Assets Outperforming