リキッド、暗号資産ウォレットでハッキング被害

暗号資産(仮想通貨)取引サービスを手がけるリキッド(Liquid)は8月19日、同社シンガポール法人のQUOINE PTEが利用するウォレットがハッキングの被害を受けたと発表した。

発表文によると、ハッキングの被害を受けたのは、QUOINE PTEが暗号資産の入出庫管理に利用しているMPCウォレットで、被害の詳細は明らかにされていない。同社は、暗号資産の入出庫のサービスを停止し、ウォレットの安全確認作業を行っている。

ハッキングで不正流出した暗号資産の総額は分かっていないが、ニュースメディア「The Block」の記事によると、被害額は7400万ドル(約82億円)を上回る可能性があるという。同記事は、流出した可能性がある暗号資産には、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)、トロン(TRX)が含まれる。

リキッドは発表文で、分別管理に利用しているコールドウォレットは安全であり、顧客から預かっている資産への影響は確認されていないとしている。

リキッドグループのQUOINE(CORP.)は東京・千代田区に本社を置き、日本市場で暗号資産交換業を運営している。シンガポールに拠点を置くQUOINE PTEは、グローバル事業の開発を行っている。またリキッドは、ベトナムにもオフィスを開設しており、技術サポートやカスタマーサポートの業務を行っている。

|編集:佐藤茂
|写真:多田圭佑