ビットコイン(BTC)は7日急落し、一時は5万2000ドルのレジスタンスレベルから19%近く下落した。当記事執筆時点では4万7000ドル前後で取引され、24時間で約10%下落。
「このボラティリティのせいで、エルサルバドルの多くの人は通貨としての導入について楽観視していない。将来の価格が不確かなときに、その通貨で取引を行うことはリスクが高い」とイギリスの金融サービス会社Hargreaves Lansdownはコメントした。
最新価格
●ビットコイン (BTC):4万6896ドル、−9.7%
●イーサリアム(ETH):3432ドル、−13.1%
●S&P500: −0.3%
●ゴールド:1818ドル、−0.6%
●10年物米国債:1.371%
エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領は7日、「150BTCを追加購入した」「下値を拾っている」とツイートした。
暗号資産推進派は、ビットコインがエルサルバドルで法定通貨となった7日(ネット上では「ビットコイン・デー」と呼ばれている)を記念して、それぞれ30ドル相当のビットコインを購入したと伝えられた。だがポジティブなニュースの多くは、この1カ月の値動きに折り込み済みだったようだ。
暗号資産ヘッジファンドBKCoin Capitalの創業者、ケビン・カン(Kevin Kang)氏は「この6週間、市場は大きな下落もなく、過剰になっている」と述べた。
カン氏によると、アルトコインが上昇したときは、一般的に市場がバブル状態になっていることを示しているという。ビットコインキャッシュ(BCH)、ライトコイン(LTC)、イオス(EOS)は「一般的にサイクルの終わり頃に動く」と同氏は書いている。
DeFiトークンの時価総額、史上最高値
DeFi(分散型金融)トークンの時価総額は7日、下落の直前に約1400億ドルの史上最高値に達した。一部のアナリストは、この2カ月のDeFiトークンの上昇要因として、イーサリアムブロックチェーンのアップデートをあげた。
ビットコインファンド、流入に転じる
投資家は数週間にわたる流出超を経て、暗号資産ファンドに徐々に戻りつつある。コインシェアーズ(CoinShares)によると前週、暗号資産ファンドは1億1000万ドルの流入超で、3週連続となった。
特にビットコインファンドは5900万ドルの流入超となり、「投資家のセンチメントが好転する可能性を示している」。
ソラナファンドは先週、価格が74%近く上昇したことで、1320万ドルの流入超となった。イーサリアムファンドも流入超となり、現在は暗号資産ファンド全体の28%という記録的なシェアを占めている。
アルトコイン状況
●「Bored Ape Yacht Club」のNFT、サザビーズで1900万ドル」の落札価格:退屈な顔をした101匹の猿の画像のノンファンジブル・トークン(NFT)がサザビーズでオークションにかけられ、予想落札価格の1200万〜1800万ドルを上回る1900万ドルで落札された。現在、個別の「Bored Apes」はNFTマーケットプレースのオープンシー(OpenSea)で約14万ドルの最低価格で販売されている。
●カルダノ、12日をメインネットアップデートの候補日に:カルダノ(Cardano/ADA)開発元のIOHKは、9月12日をアップデートの候補日として提出した。実行の可否は、ADA保有者の投票によって決まる。先週、カルダノはテストネット環境でスマートコントラクト機能を稼働させた。カルダノの生みの親、チャールズ・ホスキンソン(Charles Hoskinson)氏は「皆さん、おめでとう。アロンゾ時代がやってくる」とツイートした。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Market Wrap: Bitcoin Plummets as El Salvador Buys the Dip