COACH、中国でNFTを使ったユーザー施策

コーチ・チャイナ(Coach China)とGQ ChinaのコンテンツチームであるGQLabは、シンガポールのスタートアップ企業ZKBoxの協力を得て、コーチの2021年秋のコレクション「COACH Forever II」 からインスピレーションを受けた6つの限定版NFT(ノン・ファンジブルトークン:Non-Fungible Token)作品を作成、ユーザーに提供する。

コーチ・チャイナとGQLabは「ユニークでインタラクティブなNFT」を作成。ユーザーはデザインアイデアやコーディネートを中国のSNSサービス、ウェイボー(Weibo)を使って投稿する。優れた投稿を行った6名にNFT作品が提供される。

NFTは今、各方面から注目を集めており、ドルチェ&ガッバーナ、ジバンシーなどの高級ブランドをはじめ、スポーツチーム、セレブなどが相次いで参入している。

レイヤー2技術「ロールアップ」とは

一方、ZKBoxは「ゼロ知識(ZK)ロールアップ」のスタートアップ企業。この技術はレイヤー1の分散性とセキュリティを維持したまま、イーサリアムブロックチェーンのスケーラビリティを改善するレイヤー2技術。フォビ・リサーチ(Huobi Research)によると、ロールアップは2年ほど前から存在しているが、技術はまだ初期段階で、最近、ようやく注目されるようになってきたという。

ZKBoxのPRディレクター、ハイラン・ジア(Hailan Jia)氏は、ZKロールアップをNFTに活用した事例はまだ数少ないと述べた。同社の他にもさまざまなスタートアップ企業がZKロールアップに取り組んでいるが、まだ有望なユースケースは見られない。

世界4大会計事務所のひとつ、アーンスト・アンド・ヤング(EY)も7月、ZKロールアップを使った独自プロトコルを発表。ロールアップ技術はイーサリアムのスケーリングの「基礎」になるだろうとイーサリアムの創設者ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)は2021年1月に書いている。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:WestportWiki/Wikimmedia Commons
|原文:Coach and GQ China Arm to Launch NFTs on Ethereum