米銀大手のバンク・オブ・アメリカは4日、暗号資産(仮想通貨)の調査レポートの発行を開始した。同行は約3カ月前に暗号資産リサーチチームを結成した。
調査対象として同行は、決済プロバイダーや銀行から、各種サービス会社やメディアをあげている。同行のプレスリリースによると暗号資産市場の規模は約2兆ドル、ユーザー数は約2億人にのぼり、「無視するには大きすぎる」という。
「我々は、暗号ベースのデジタル資産はまったく新しい資産クラスを形成する可能性があると考えている」と同行アナリストはプレスリリースに記し、以下のように付け加えた。
「ビットコイン(BTC)は時価総額9000億ドル(約100兆円)に達する重要なもの、だがデジタルアセットのエコシステムは、さらに大きな存在。つまり、オペレーティングシステムのように機能するトークン、中間業者が存在しない分散型アプリケーション(DApps)、法定通過に裏付けられたステーブルコイン、各国の通貨をリプレースする中央銀行デジタル通貨(CBDC)、クリエイターとファンのつながりを可能にするノンファンジブル・トークン(NFT:非代替性トークン)などがある」
VC投資も大幅拡大
バンク・オブ・アメリカは、デジタル資産とブロックチェーン技術へのベンチャーキャピタル投資額が2021年上半期には170億ドルを超え、昨年同期の55億ドルを「大きく上回った」と指摘した。
「これにより、デジタル資産の取引、提供を手がける新世代の会社、そして金融、サプライチェーン、ゲーム、ソーシャルメディアなどの業界で新しいアプリケーションが誕生している。しかし、まだ始まったばかりだ」
アナリストは、規制の不確実性がデジタル資産の唯一の短期的リスクになると見ている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
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|原文:Bank of America Launches Research for ‘Too Large to Ignore’ Digital Assets