企業が簡単にオンライン決済機能を自社サイトに搭載できるプロダクトを開発する米ストライプ(Stripe)が、暗号資産(仮想通貨)に関連した決済ソリューションを検討するための開発チームを組成する。
LinkedIn(リンクトイン)とストライプのHPに掲載された採用情報によると、計画している開発チームは、ストライプで金融商品向けプロダクトのエンジニアリング部隊を統括してきたギヨーム・ポンサン(Guillaume Poncin)氏が主導する。同社は少なくとも4名のスタッフを採用する計画で、ストライプの暗号資産に関係する戦略立案を進めていく模様だ。
採用情報によると、同開発チームは、暗号資産のユースケースを支援するために必要な技術要素を設計・構築する。
ストライプは2014年に、ビットコイン(BTC)を利用した決済をサポートする取り組みを試みたが、2018年までにその試験的取り組みを取り止めている。その後、海外では暗号資産を利用した決済方法を導入するオンラインの小売店や、ソーシャルメディアなどが増加してきた。
関係者によると、ストライプは暗号資産を利用した決済ソリューションの開発を完全に断念したわけではなく、暗号資産を含むデジタル資産の状況を注視し続け、開発活動の再開時期を検討してきた。過去数カ月では、NFT(非代替性トークン)に対する関心を強めているという。
ストライプのサービスは、企業が瞬時に世界の130の通貨に対応した決済システムを導入できるよう設計されている。「インターネットのGDPを増大させる」を企業ミッションに掲げ、クロスボーダーに事業展開を行う企業に向けた機能の充実を図っている。
ロイターや他の報道機関の記事によると、ストライプは現在、株式上場に向けた初期準備を進めているという。今年3月に行った資金調達では、同社の評価額は950億ドル(約10.8兆円)に達したと報じられている。
|抜粋翻訳・編集:佐藤茂
|トップ画像:Shutterstock
|原文:Stripe Is Hiring a Crypto Team 3 Years After Ending Bitcoin Support