サム・バンクマン・フリード氏が創設した暗号資産(仮想通貨)取引所のFTXが、約4億2000万ドル(約478億円)を調達した。調達ラウンドには69社の投資家が参画し、資産運用世界最大手のブラックロックも加わった。
FTXの発表によると、「シリーズB-1」となる今回の調達ラウンドで、FTXの評価額は250億ドル(約2.85兆円)。同社は7月に9億ドルの資金調達(シリーズB)を実施しているが、当時の評価額は180億ドルだった。FTXは、同社のユーザー数はこの間で48%増え、取引量は75%増加したと説明した。
海外市場をメインに暗号資産デリバティブの取引サービスを手がける企業として認識されてきたFTXは、事業を展開する国の数とユーザー数を飛躍的に拡大してきた。
また、FTXは今年、米メジャーリーグ(MLB)とのパートナーシップを結ぶなどして、宣伝広告にも多くの予算をかけてきた。メジャーリーグの試合で、キャッチャーの後ろに立つ審判が着る審判服には、同社のロゴが取り付けられている。
暗号資産取引のほかにも、FTXはNFT事業の拡大を急ピッチに進めている。FTXの競合の一つである米コインベース(Coinbase)も今年、NFTマーケットプレースを開設している。
NFT(ノン・ファンジブル・トークン=非代替性トークン):ブロックチェーン上で発行される代替不可能なデジタルトークンで、アニメやゲーム、アートなどのコンテンツの固有性や保有を証明することができるもので、NFTを利用した事業は世界的に拡大している。
|翻訳・抜粋:coindesk JAPAN
|編集:佐藤茂
|トップ画像:サム・バンクマン・フリード氏(CoinDesk)
|原文:FTX Raises $420,690,000