今週、取引が開始されたアメリカ初のビットコイン先物ETFは、ビットコイン(BTC)価格を史上最高値まで押し上げた可能性はあるが、むしろビットコインがゴールド(金)よりもインフレヘッジとなると認識されていることが、より大きな要因だろうと、米銀最大手JPモルガン・チェースのストラテジストは21日に顧客向けメモに記した。
プロシェアーズ・ビットコイン・ストラテジーETF(ProShares Bitcoin Strategy ETF:ティッカー:BITO)は19日に取引がスタートし、プロシェアーズによると、2日間で10億ドル以上の資産を集めたという。
ブルームバーグのETFアナリスト、エリック・バルチュナス(Eric Balchunas)氏は、2日間で10億ドルという金額はETF史上最速で、SPDRゴールド・トラストETF(SPDR Gold Trust ETF)が18年間持っていた3日間で10億ドルを上回るものだと語った。
JPモルガンのストラテジスト、Nikolaos Panigirtzoglou氏は、9月以降、ゴールドのETFからビットコイン・ファンドへのシフトが進んでおり、投資家がビットコイン投資を行うための手段はすでに存在していると記した。同行はこの流れは、年末に向けてビットコインの強気材料となると見ている。
プロシェアーズの担当者によると、BITOの売買代金は20日、12億ドルを超えたという。
このニュースとは別に、ビリオネア投資家のポール・チューダー・ジョーンズ(Paul Tudor Jones)氏は今週初め、同氏は現在、インフレヘッジとしてゴールドよりもビットコインを好んでいるとCNBCに語った。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin’s Inflation Narrative More Compelling Than ETF Fever, JPM Says