高級シングルモルトウイスキー「ザ・マッカラン」の1991年物の樽のNFT(ノンファンジブル・トークン)が22日、マーケットプレイスのメタカスク(Metacask)で230万ドル(約2億6000万円)で落札された。ウイスキーのオークションとしては史上最高値だ。
メタカスクは、ウイスキー樽のNFTの発行・取引に特化したマーケットプレイス。
NFT(ノンファンジブル・トークン=非代替性トークン):ブロックチェーン上で発行される代替不可能なデジタルトークンで、アニメやゲーム、アートなどのコンテンツの固有性や保有を証明することができるもので、NFTを利用した事業は世界的に拡大している。
ウイスキー樽のオークションのこれまでの記録は、昨年8月に老舗オークションハウスのボナムズ(Bonhams)で落札された57万4000ドル。今回落札された樽のNFTには、クリプトアーティスト、トレバー・ジョーンズ(Trevor Jones)氏のデジタルアートが付いている。
oldcaskと名乗る匿名のバイヤーが、ウイスキー樽NFTへの投資に積極的な2人の入札者を上回ったと広報担当者はCoinDeskに語った。
メタカスク共同創業者のニム・シリワーダナ(Nim Siriwardana)氏は、ウイスキー樽のNFTは、デジタルで譲渡可能な所有権のメリットを伝えるものだと語った。
「バイヤーはウイスキーのような希少価値を持つ資産を手に入れるために、実際にオークションハウスに出向く必要はない」(シリワーダナ氏)
NFTは新型コロナウイルス感染拡大の間にますます主流となり、人気を集めている。DappRadarのデータによると、2021年第3四半期(7-9月期)の販売額は107億ドル(約1兆2000億円)に急増し、第2四半期の8倍以上となった。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:NFT Tied to Rare Whiskey Cask Auctions for $2.3M