アント・グループ(Ant Group)とテンセント(Tencent)は、NFT(ノンファンジブル・トークン)の表記を「デジタル・コレクティブルズ」に変更したと中国の界面新聞が伝えた。
現状、NFTは暗号資産の取引やマイニングに対する中国政府の規制対象にはなっていない。しかし当局はNFTを投機目的に使用することには警告を発している。先週、広東省の政府運営ハイテクパークは、NFT人気を狙った詐欺に注意を促した。
NFTと距離を取る2社
2社はNFTと距離を置いているようだ。テンセントは今回の変更はコンプライアンスへの取り組みを反映したものであると述べ、アント・グループはNFTの過剰なブームや投機には反対と繰り返した。
アント・グループは決済プラットフォームのアリペイ(Alipay)で有名人のNFTに特化したマーケットプレイスを運営しており、最近では22日に歴史的工芸品のNFTを発行したり、2022年アジア競技大会のNFTを発行している。
アリペイは8月、投機を抑制するためにNFTは180日間、他人に譲渡できないと発表した。
ブロガーのコリン・ウー(Colin Wu)氏は匿名の情報源の話として、規制当局は最近、NFTについて大手IT各社から話を聞いたと述べた。CoinDeskはこの件を確認できなかった。
こうした聞き取りは、企業が何らかの規制に触れた場合に行われることが多い。アント・グループは昨年、IPO(新規株式公開)を中止する直前に規制当局の聴取を受けている。
中国では、eコーマス大手のJD.com(京東商城)もNFTに参入している。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:中国人民銀行(Shutterstock)
|原文:Ant Group, Tencent Change NFT References to ‘Digital Collectibles’: Report