ビットコイン長期保有者、利益確定を開始【市場動向】

ビットコインは26日、極端な強気センチメントが収まりつつあるように見えるなか、狭いレンジでの値動きとなった。当記事執筆時点では、6万2000ドル付近、24時間でほぼ横ばいとなっている(日本時間27日11時点では、もう一段下落が進み、6万600ドル付近となっている)。

ビットコインのFear & Greed Indexは、7カ月以上ぶりの高水準から下落し始めており、この1カ月間でビットコインが約45%上昇したことをうけ、買い手が利益確定をし始めていることを示している。

現状、テクニカル指標は限定的な下落の可能性を示している。

最新価格

●ビットコイン (BTC):6万2020.52ドル、−1.29%
●イーサリアム(ETH):4224.98ドル、+0.65%

●S&P500:4574.79ドル、+0.18%
●ゴールド:1793.80ドル、−0.79%
●10年物米国債:1.62%で

わずかな利益確定

ブロックチェーンのデータを見ると、ビットコインの長期保有者が利益確定を始めていることがわかる。

長期保有者の利益確定は、強気相場の最終段階に見られる極端なレベルと比較すると控え目なようだとグラスノード(Glassnode)はブログに書いている。

下図を見ると、ビットコインが下落した9月中旬頃にビットコインが大幅に買い集められている。グラスノードによると、わずかな利益確定ではあるが、長期保有者の現在の行動は、強気相場の初期段階と一致しているという。

取引所のビットコイン残高減少

取引所のビットコイン残高は減少し続けており、トレーダーはビットコインを取引するのではなく、ウォレットでビットコインを保有していることを示している。

「供給量と比較すると、取引所のビットコイン残高は2018年1月以来のレベルとなっている。現時点では売却需要が低いことを示している」とアーケーン・リサーチ(Arcane Research)は26日のニュースレターに記した。

アルトコイン状況

ソラナベースのパーペチュアル・スワップDEX、Drift Protocolが380万ドル調達:暗号資産デリバティブ取引所のDrift Protocolは、シードラウンドの資金調達で380万ドル(約4億3000万円)を調達した。パーペチュアル・スワップ、つまり期限のない先物に特化したDriftは、ソラナ(SOL)、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ソラナ・エコシステムのトークンに対応して今月、サービスを開始する予定。

テザー社、マネーロンダリング規制への対応でスタートアップと提携:米ドル連動型ステーブルコイン、テザー(USDT)の発行を手がけるテザー(Tether)社は、クロスボーダー取引でのマネーロンダリング対策のためにスタートアップのNotabeneと試験的な提携を結んだ。Notabeneは、テザー社がFATF(マネーロンダリングに関する金融活動作業部会)のトラベルルールを準拠できるよう支援する。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Market Wrap: Long-Term Bitcoin Holders Trim Positions as Rally Stalls