人気の2つのミームコインは10月、暗号資産(仮想通貨)市場のセンチメントが改善したことで大きく上昇。CoinMarketCapによると、柴犬トークン(SHIB)とドージコイン(DOGE)はいずれも史上最高値を更新し、現在、時価総額TOP10の暗号資産となっている。ビットコインが過去、10月に高いパフォーマンスを上げてきたことを意味する「Uptober」(UpとOctoberをあわせた造語)をリードした。
柴犬コインは10月に765%の上昇を記録し、時価総額100億ドル(約1兆1000億円)以上の暗号資産のなかで、最も高いパフォーマンスを示した。
時価総額は260億ドルで、10月28日には過去最高となった。当記事執筆時点、柴犬トークンは史上最高値から15%下落している。
ドージコインは10月28日、0.30ドル付近まで上がり、2カ月ぶりの高値となった。10月末の時価総額は360億ドル。
ちなみに時価総額1兆1700億ドルにのぼるビットコイン(BTC)は10月、約40%上昇し、2020年12月以来のパフォーマンスとなった。
ゲームとメタバース
CoinDesk 20の中で10月、最も高いパフォーマンスを見せたのは、ポリゴン(MATIC)で56%上昇。その他、ポルカドット(DOT)は36%上昇、イーサリアム(ETH)は30%上昇した。
暗号資産リサーチアナリストのデニス・ビノコウロフ(Denis Vinokourov)氏は、ポリゴンの急上昇は、ゲームとメタバース(仮想空間)に注力し続けたことによるものと分析している。
Google トレンドを見ると「metaverse(メタバース)」の検索数は、フェイスブックが先週、この分野に注力するための事業転換を発表して以来、人気している。
ディセントラランド(Decentraland/MANA)も10月31日、フェイスブックが社名を「メタ(Meta)」に変更し、メタバース開発への事業転換を発表したことで史上最高値を記録した。
カルダノは上昇を維持できず
一方、カルダノ(ADA)は10月、13%の下落となった。イーサリアムのライバル、いわゆる「イーサリアム・キラー」を目指すカルダノは、9月上旬に「アロンゾ(Alonzo)」と呼ばれるアップデートが行われ、スマートコントラクト機能を実装した。
「カルダノは、アロンゾのアップデートに向けて市場を覆っていた上昇局面を維持できなかった」とビノコウロフ氏は述べた。
同氏によると、市場参加者は10月、特に「GameFi」やメタバース関連に注目して利益をあげたという。
時価総額第2位のイーサリアム(ETH)は、CoinDeskのデータによると、10月29日に4458ドルの史上最高値を記録した。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Meme Tokens Led ‘Uptober’ as SHIB Mooned 765%