柴犬コイン、下落──大口保有者が40兆SHIBを移動させ憶測広がる

くじら(大口保有者)が40兆の柴犬コイン(SHIB)──その時点の価格で約28億ドル(約3200億円)──を移動させたことで憶測が広がり、柴犬コインは大きく値を下げている。

柴犬コインは4日、コインベース(Coinbase)とTradingViewのデータによると、15%以上下落。前日3日も22%下落した。3人の下落は、1日の下落としては、87.6%の下落となった9月10日以来の大きな下落だ。

くじらの動機は不明

Etherscanによると当記事執筆時点、くじらは柴犬コインを4つのアドレスに移している。売りに出している兆候はない。

柴犬コインを移動させた動機は不明だが、マーケットは強く反応。暗号資産調査会社Santimentのデータによると、暗号資産取引所に移される柴犬コインが急増し、価格は下落している。

「柴犬コインの売りがふえているようだ」とSantimentのマーケットアナリスト、ディーノ・イビスベゴビック(Dino Ibisbegovic)氏はコメントした。

同氏によると、この24時間で取引所に移された柴犬コインは、取引所から出ていく柴犬コインを約1兆3600億上回った(=1兆3600億SHIBの流入超)。また、柴犬コインの預け入れアドレス数は3日、1641に達し、11月1日から142%増加した。

柴犬コインの価格(緑)、預け入れアドレス数(ピンク)、取引所への流入/流出残高(出典:Santiment)

盛り上がりは沈静化

Santimentによると、預け入れアドレスの急増は、短期的な売り圧力の上昇につながる可能性がある。一方で、柴犬コインを取引するユニークアドレス数は、10月28日の約10万7000件をピークに66.1%減少しているという。

「この1週間で盛り上がりは明らかに沈静化した」(イビスベゴビック氏)

Santimentのデータは、複数のSHIBくじらが保有する柴犬コインを移動させたことも表している。10万ドル以上の柴犬コインの取引も3日から増え始めた。

10万ドル以上の柴犬コインの取引数(出典:Santiment)

ツイッターやTelegramなどのSNS上では、今回の下落について暗号資産取引所クラーケン(Kraken)を非難する声もある。クラーケンは1日、「いいね」が2000を超えたら、柴犬コインを上昇するとツイートした。だが、数万の「いいね」が集まったにもかかわらず、柴犬コインは上場されていない。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:SHIB Slumps Amid Speculation About Large Investor’s Holdings