【市場動向】ビットコイン、イーサリアム、史上最高値更新──FRBは利上げ急がず

ビットコインは8日、初めて6万6000ドルを超え、史上最高値を更新した。過去24時間で約3.5%上昇、強気センチメントが高まっている。

FRBなど、アメリカとヨーロッパの中央銀行は利上げを急ぐ姿勢を見せず、暗号資産と株式は上昇した。市場参加者は一般的に、低金利はリスク資産を後押しすると考えている。

だが暗号資産と株式の季節的な強さが弱まると、来年はリスク資産にとって厳しい年になるかもしれない。

イギリスの金融サービス会社ハーグリーブス・ランズダウン(Hargreaves Lansdown)のアナリスト、スザンナ・ストリーター(Susannah Streeter)氏は「米連邦準備制度理事会(FRB)は、債券購入プログラムを緩やかに抑制し始めており、今後数カ月のうちに一段と急激な引き締めを行い、小規模な下落局面を招く可能性がある」とコメントした。

「特に懸念していくことは、多くの投資家が急激な価格上昇に乗り遅れることへの恐怖(FOMO)にとらわれ、リスクの高い戦略に投資するためにお金を借りていること」と同氏は述べた。

最新価格

●ビットコイン(BTC):67,508.06ドル、+3.51%
●イーサリアム(ETH):4792.07ドル、+1.93%

●S&P500:4701.70、+0.1%
●ゴールド:1824.30、+0.44
●10年物米国債:1.498%

現状、チャートはビットコインのもう一段の上昇を示している。「ビットコインは横ばいで推移した間に、強気派が力を蓄えていたため、テクニカルチャートでは十分な上昇余地がある」と述べた。

イーサオプションの取引高上昇

現物市場では取引高は低下しているが、イーサリアムのオプション取引高は5月以来の高水準となっている。この動きはイーサリアムが約4700ドルの史上最高値を更新したことと一致しています。

「オプションの取引高は、一般的に市場が不安定になり、トレーダーが方向性のある投資を行うと上昇する。買い手は損失を抑えながら、高い利益を得られる可能性があるためだ」と暗号資産調査会社カイコ(Kaiko)はブログに記した。

「しかし、ボラティリティは低水準にもかかわらず、オプション取引高は5月以来の高水準となっている」(カイコ)

アルトコイン状況

柴犬コイン、5週間連続の上昇ストップ:柴犬コイン(SHIB)の投機的な熱狂は前例のないレベルに達し、5月の暴落前に見られた個人投資家の熱狂を再び呼び戻している。史上最高値から20%以内の価格で柴犬コインを購入したアドレス数は、11月2日までの8日間でこれまでの6倍の11万6560に達した。5月、柴犬コインは90%下落している。

セコイア・キャピタル、DeFiプロジェクト「Parallel」に投資:セコイア・キャピタルはDeFi(分散型金融)融資プラットフォームのParallelの数億ドル規模の資金調達を支援。ポルカドット・ブロックチェーン上に構築されたParallelの評価額は2億5000万ドル(約280億円)。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Market Wrap: Bitcoin Rises as Central Banks Maintain Low Rates