ビットコイン(BTC)は8日、初めて6万7000ドルを超えた。日本時間9日10時20分時点では、6万7500ドル付近となっている。
10月以降、市場は強気相場となり、暗号資産全体の時価総額はわずか1カ月で1兆ドル近く増加、CoinMarketCapのデータでは3兆ドル近くに達している。
インフレ懸念が高まるなか、ビットコインは安全資産と捉えられ、グラスノード(Glassnode)のデータではビットコインを保有しているユニークウォレット数は3900万を回復、5月に記録した過去最高に迫っている。
一方でグラスノードは8日発表したウィークリーレポートで、暗号資産取引所のビットコイン残高が減少を続けていること、また、ビットコインのハッシュレート(マイニングに使用する計算能力)が、中国での取り締まりを受けて7月に急落した後、年末までに過去最高を更新する可能性があることを指摘した。
イーサリアムとイーサリアム・キラー
ビットコインが協定世界時(UTC)午後11時14分(日本時間9日8時14分)頃、6万7000ドルを突破した頃にイーサリアム(EHT)も4794.99ドルまで上昇し、史上最高値を更新した。
さらにイーサリアム・ブロックチェーンの拡張性や高騰する取引手数料に対する懸念から、ソラナ(SOL)、ポルカドット(DOT)、テラ(LUNA)、アバランチ(AVAX)など、いわゆる「イーサリアム・キラー」にも投資家の関心が集まっている。
ブロックチェーンデータ会社カイコ(Kaiko)のデータを見ると、イーサリアムの市場シェアは、これらのレイヤー1ブロックチェーンに奪われていることがわかる。世界最大級の暗号資産取引所バイナンス(Binance)でのイーサリアムの取引シェアは年初の76%から42%に減少している。
「最近のNFT(ノンファンジブル・トークン)の盛り上がりは、イーサリアム・ブロックチェーンの取引手数料を再び上昇させ、スケーラビリティの懸念を解決する代替ネットワークを魅力を高めている」とカイコは8日発行したニュースレターに書いている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin Soars Past $67K for The First Time as Ether Also Sets Record High