米暗号資産取引サービス大手コインベース(Coinbase)は9日、第3四半期(7−9月期)決算を発表、売上が事前予想の16億1000万ドルを下回り、12億4000万ドルにとどまったことで、株価は約10%下落、315ドルとなった。調整後の1株利益も予想の1.81ドルに対し、1.62ドルとなった。
取引売上は約11億ドル(第2四半期:約19億)、取引高は3270億ドル(第2四半期:4620億ドル)でともに第2四半期から減少した。
月間取引ユーザー数(MTU)は740万人、第2四半期の880万人からは減少したが、前年同期の210万人からは大幅に増加している。
NFT事業は暗号資産事業を超える可能性
今後の見通しについて、「第3四半期はボラティリティの低さと暗号資産価格の下落により、市場状況が軟化した状態でスタートしたが、第3四半期後半には大幅に改善し、第4四半期はじめもその状態が続いている」と述べた。
同社は以前、第3四半期の取引ユーザー数と取引高は第2四半期よりも減少すると警告していた。
暗号資産別では、取引高全体に占めるビットコイン(BTC)の割合は減少を続け、第1四半期の39%、第2四半期の24%から19%まで低下。イーサリウム(ETH)も第2四半期の26%から22%に低下した。一方、それ以外の暗号資産の取引高は第2四半期の50%から59%に増加した。
また最近の暗号資産購入は、純粋な投機よりも実用的な用途によるものになっていると述べた。さらに同社は今後数四半期のうちにNFT事業を開始し、暗号資産事業よりも大きくなる可能性があると付け加えた。
ETF(上場投資信託)については、業界全体への関心が高まり、暗号資産の普及が進むと肯定的に捉えており、ETFの普及をサポートする方法を検討しているとした。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
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|原文:Coinbase Shares Tumble as Q3 Revenues Fall Well Short of Estimates