メタバースは「次世代のソーシャルメディア、ストリーミング、ゲームのプラットフォーム」となる可能性が高く、当初は広告やeコマースに利用されるだろう。米投資銀行モルガン・スタンレーが先週発表したレポートはそう記している。
メタバースが獲得可能な米消費者支出は8兆ドルにのぼり、うち5兆ドルはいち早くメタバースでの支出が進むと同行は見ている。
株式アナリストのブライアン・ノワック(Brian Nowak)氏が記したレポートによると、メタバースへの投資としては、フェイスブックへの投資が最も確かな方法であり、同社がメタバースの構築とマネタイズに成功すれば、「すべてがプラス要因となり、複数年にわたる新たな収益源となるだろう」という。
フェイスブックは10月、「メタ(Meta)」への社名変更を発表、メタバースに焦点をあてていく姿勢を示した。
また、ノワック氏はメタバースに注力している高評価の企業として、ロブロックス(Roblox)、アルファベット(Alphabet)、スナップ(Snap)、ユニティ・ソフトウェア(Unity Software)をあげた。
一方で、メタバースの普及は容易ではなく、時間がかかるだろうと注意を促した。既存のデジタルメディアとeコマース・プラットフォームは堅牢で、常に改善されているためで、メタバースには「普及を進めるためのパートナー」が必要となるだろうと述べた。
「アメリカのユーザーは、すでに年間110億日に相当する時間をデジタルメディアに費やしており、これを「メタバースが獲得し得る時間」と考えることができるという。
メタバースはデジタル決済を増加させる可能性があるものの、モルガン・スタンレーは収益機会は小さく、長期的なものになると見ている。その理由として「暗号資産をめぐる長期的な規制環境が不透明なため、マネタイズの機会がどれほど大きくなるかも不鮮明となっている」ことをあげた。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Shutterstock
|原文:Morgan Stanley Sees Facebook as Best Stock to Gain Exposure to the Metaverse