【市場動向】ビットコイン、横ばい推移──ドル上昇はマイナス要因

ビットコイン(BTC)は1週間で4%近く下落した後、横ばいとなっている。当記事執筆時点では5万7000ドル付近、テクニカル分析では、まずは6万ドル〜6万3000ドルを目標に上昇する可能性がある。

24時間では約3%上昇、一方、イーサリアム(ETH)は約8%上昇しています。アルトコインはビットコインよりも上昇しており、下落が落ち着いてきたことでトレーダーがよりリスク指向となっていることを示している。

最新価格

●ビットコイン(BTC):5万7854ドル、+3.83%
●イーサリアム(ETH):4382ドル、+8.32%

●S&P500:4690ドル、+0.17%
●ゴールド:1791ドル、−0.99%
●米国10年債:1.68%

市場は「恐怖」モード

ビットコインの「Fear & Greed」指数は、価格回復に先行した9月下旬以来の低水準となっている。これは市場参加者が「恐怖」モードに入っていることを示しているが、一部のアナリストは買い手が徐々に市場に戻る逆張りのサインと見ている。

「通常、強気相場ではこの指数は『欲』あるいは『強欲』を示すが、この春に見られたように、長期間継続する間には短期的に『恐怖』領域となることがある」とアーケーン・リサーチ(Arcane Research)は23日発表したレポートに記した。

出典:Arcane Research

ビットコイン vs ドル

一方、ドルの上昇はビットコインにとって逆風になる可能性がある。投資家が金融政策の引き締めを予想しているため、ドルはこの数週間、上昇している。

「ドルはFF金利先物とともにかなり上昇しており、2022年末までに2回の利上げが行われる可能性は100%、さらに3回目の利上げが行われる可能性は40%近くになっている」と暗号資産調査会社デルファイ・デジタル(Delphi Digital)はレポートに記している。

ドルの上昇(下図はドルの縦軸は逆になっている)は、ビットコイン価格のもう一段の下落の可能性を示している。一般的に金融政策の引き締めは、株式や暗号資産などのリスク資産にとってマイナス要因となる。

出典:Delphi Digital

アルトコイン状況

バイナンス、ドージコイン・ウォレットを凍結を解除:暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)は、ドージコイン(DOGE)の誤送金があったことからユーザーのウォレットを凍結していた。イーロン・マスク氏は同取引所の対応をツイッターで批判した。

●NFTマーケットプレイス「Rarible」、メッセージング機能を追加:NFTマーケットプレイス「Rarible」はダイレクトメッセージ機能の提供を開始。ユーザーとクリエイターはSNS経由ではなく、暗号資産ウォレットのアドレスを使って直接、コミュニケーションできるようになった。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Delphi Digital
|原文:Market Wrap: Altcoins Outperform as Bitcoin Stabilizes