マーケット:4日の急落のあと、投資家はビットコイン(BTC)を素早く買い戻した。取引高は4日に急増したが、5日は急落した。
テクニカル分析:ビットコインは短期的な売られ過ぎサインにもかかわらず、買いは弱くなっている。イーサリアム(ETH)も小休止状態にあり、ビットコインに対するブレイクアウトはまだ見られない。
最新価格
●ビットコイン:49,179ドル、+0.2%
●イーサリアム:4,153ドル、+1.4%
●S&P 500:4,538ドル、−0.8%
●NYダウ工業株:34,580ドル、−0.1%
●ナスダック:15,085ドル、−1.9%
●ゴールド:1,784ドル、+0.06%
週末の動き
ビットコインは4日はやく、およそ1時間で1万ドル近く下落しが、徐々に4万9000ドル台まで回復した。急落は、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」を懸念した金融市場全体の下落に反応した結果だ。
4日の下落は、5月に24時間で4万3000ドル超から3万2000ドルを割るレベルにまで下落したとき以来のもので、約27%の下落となった。
CoinDeskがまとめたデータによると、4日、大手取引所のビットコインの取引高は約200億ドルの高水準に達したが、5日は急激に減少した。
しかし5月とは違い、今回、投資家はすぐにビットコインを購入した。例えば、エルサルバドルは価格下落を「バイ・ザ・ディップ(押し目買い)」したと発表した。
当記事執筆時点、ビットコインは4万9179ドル、過去24時間で0.2%上昇。イーサリアムは4153ドル、1.4%上昇となっている。
その他の暗号資産も4日、大きく下落した。だが、イーサリアムをはじめとするアルトコインの多くは、ビットコインと比べてより回復力を見せている。過去1週間、ビットコインは14.6%下落となったが、イーサリアムは3.7%の下落にとどまった。今後、どのような値動きになるか、予測は難しい。
テクニカル分析
4日の大幅下落に先立ち、3日にはビットコインの売りが活発化し、週の底値となっていた。5万3000ドル付近のサポートは、現在の下落を安定させる可能性がある。
チャートでは上昇の勢いは低下しており、6万ドルのレジスタンスに向けて上昇は限定的になりそうだ。現状、100日移動平均線は上向きになっているため、中期的な上昇トレンドは維持されている。
また、日足チャートの相対力指数(RSI)は、11月26日に売られ過ぎたことで買いは弱くなったものの、ニュートラル(中立)領域をわずかに下回っている。
また、来週、イーサリアム/ビットコイン(ETH/BTC)レシオが0.08を超えれば、イーサリアムはビットコインを上回ることになる。ただ、チャートには依然として大きなレジスタンスが現れている。こうしたレジスタンスは、2018年の弱気相場でETH/BTCレシオが低下する前にも見られた。
こうした動きが今後、どのように展開するのかは、「オミクロン株」を懸念する株式市場が6日、どう展開するか次第だろう。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk/CryptoCompare
|原文:First Mover Asia: Bitcoin, Altcoins Regain Ground After Early Weekend Spiral; Trading Volume Levels Off After an Intense Saturday