メタバーストークン、初期投資家の売りで大きく下落

メタバースおよびゲーム関連の暗号資産は6日、暗号資産市場が週末の下落と戦うなか、大幅に下落した。

暗号資産分析会社メッサーリ(Messari)によると、代表的なメタバーストークンのディセントラランド(Decentraland/MANA)は、1週間で約25%下落。ディセントラランドは11月25日に時価総額が100億ドルに達したが、現在は66.3億ドルとなっている。

プレー・ツー・アーン(プレーして稼ぐ)ゲーム「アクシー・インフィニティ(Axie Infinity)」のトークンの1つ、アクシー・インフィニティ(AXS)も1週間で約23%の下落。CoinMarketCapによると、アクシー・インフィニティの現在の時価総額は62億1000万ドル、11月7日には97億7000万ドルとなっていた。

「このところの過熱の後で、ゲーム/メタバース関連の暗号資産が最も大きな打撃を受けたとしても驚きではない」とIntoTheBlockのリサーチ責任者ルーカス・アウトミュロ(Lucas Outumuro)氏は述べた。同氏によると、これらの暗号資産への投資はきわめて投機的で、短期トレーダーが殺到していることでも明らかだという。

また同じような現象は以前、自称「ドージコイン・キラー」の柴犬コイン(SHIB)でも見られ、短期トレーダーが殺到。過熱ぶりを示していたという。

IntoTheBlockによると、ディセントラランドなどのメタバーストークンでは、過去30日以内に購入した保有者の割合が32%と高いが、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)では10%以下という。

初期投資家の大規模な売り

ビットコインは4日、一部の取引所で4万2400ドルになるなど、大きく下落し、1週間で約15%下落した。

メタバース「ザ・サンドボックス(The Sandbox)」の暗号資産ザ・サンドボックス(SAND)はライバルのディセントラランドと同様に1週間で約25%下落した。

スタック・ファンズ(Stack Funds)の共同創業者兼最高執行責任者(COO)マシュー・ディブ(Matthew Dibb)氏によると、メタバーストークンやゲームトークンの未来は明るいが、現時点ではまだ実態はほとんどないという。

「価格上昇の大部分は現在の評価指標ではなく、将来の期待値で成り立っていた。火に油を注ぐように、価格下落以降、清算を選択した初期投資家の大規模な売りがあった」とディブ氏は述べた。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Decentraland
|原文:Why Metaverse Tokens Are Getting Hammered in Crypto’s Market Sell-Off