ビットコイン(BTC)は13日、強気センチメントが弱まり始め、1週間のレンジの下限付近で取引された。24時間で約7%下落、イーサリアム(ETH)も10%、ソラナ(SOL)も12%下落した。
最近の暗号資産市場の下落で、一部のアナリストは特に12月14日・15日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に価格の短期的な方向性を懸念している。米連邦準備制度理事会(FRB)はテーパリング(量的緩和の縮小)のペースを加速させると市場関係者は見ており、一部の投資家が株式や暗号資産などの投機的資産への投資を減らすことにつながる可能性がある。
金融政策の引き締めは依然として循環的な逆風となっており、「今後数週間のパフォーマンスを左右し続ける可能性がある」と暗号資産取引サービス大手のコインベース(Coinbase)は機関投資家向けニュースレターに記している。同取引所はまた、「投資のリスクレベルについて慎重になるべき」と述べた。
最新価格
●ビットコイン:46,366ドル、−7.79%
●イーサリアム:3,728ドル、−10.09%
●S&P500:4,668、−0.91%
●ゴールド:1,786ドル、+0.21%
●米国10年債:1.41%
テクニカル分析では、現在のサポートレベルが維持されない場合、ビットコイン価格は弱含みになると見られている。
「ビットコインの200日移動平均は、市場の重要な短期指標となる。このラインを超えて反発できれば、強気センチメントが優勢で、今月中に5万ドル、あるいは6万ドルに向かう動きが始まるだろう。下落した場合は、4万1000ドル、さらには3万ドルへの深い調整への道のりが正式に開くことになる」とFxProのアナリスト、アレックス・カプチケヴィッチ(Alex Kuptsikevich)氏はコメントした。
暗号資産ファンドへの資金流入鈍化
暗号資産(仮想通貨)ファンドへの資金流入は先週、市場が低迷したことで前週比52%減の8800万ドルとなった。
コインシェアーズ(CoinShares)が12月13日発表したレポートによると、12月10日に終了した週の暗号資産ファンドへの資金流入は、前週の1億8400万ドルから大きく減少した。
ビットコイン(BTC)ファンドが流入額の大部分、5200万ドルを占めた。イーサリアム(ETH)ファンドは6週間ぶりに1700万ドルの流出超となった。ソラナ(SOL)ファンドは1700万ドルの流入超。ソラナは11月に史上最高値を記録した後、12月は35%下落している。
アルトコイン
●スシスワップ(SUSHI)、10%上昇:スシスワップ(SUSHI)は12日夜に5.30ドルの安値をつけた後、ヨーロッパの取引時間とともに6.19ドル超となり、10%の急上昇を見せた(CoinGeckoのデータ)。その後、一部のトレーダーが利益確定を行ったため、わずかに下落した。
●テゾス(Tezos)のETP、ドイツ取引所で取引開始:暗号資産運用会社ETCグループは、ドイツ取引所の電子証券基盤「クセトラ(Xetra)」で、テゾス(Tezos/XTZ)の上場取引型金融商品(ETP)の販売を開始した。ティッカーシンボルは「EXTZ」。アルトコイン商品に対する機関投資家の需要が急速に高まっているなか、EXTZを通して、テゾスがEU16カ国の投資家に提供されることになった。
●Twitchの共同創業者、ゲーム関連のNFTマーケットプレイスをソラナに開設:Twitchの共同創業者ジャスティン・カン(Justin Kan)氏はゲーム関連のNFTマーケットプレイス「Fractal」をソラナブロックチェーン上に開設すると発表した。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Market Wrap: Altcoins Underperform as Bitcoin Dips Below $48K